RCA元労働者への追加補償/台湾●高等裁判所が命じる判決

アメリカの老舗企業RCAの工場で働いた後に発症した病気に対して、労働者に1億7000万台湾ドルの補償が認められた。
台湾高等裁判所は水曜日[1月15日]、台湾のRCA工場で働いた後に病気になった222人の工場労働者に対して、5社に1億7000万台湾ドル(514万米ドル)以上の賠償金を支払うよう命じた。
この判決は、1970年から1992年まで操業していた台湾のRCA工場で働く労働者が起こした一連の訴訟の最新のものである。2004年に労働者が最初に損害賠償請求を裁判所に持ち込んだ時点で、同工場の労働者1,300人以上ががんを発症し、221人が死亡していた。
判決後、労働者支援団体RCA労働者自助協会のメンバー約40人が裁判所に集まり、同団体の杜津珠(Tu Chin-chu)会長は、CNAの報道によると、被害者にできるだけ早く補償金が支払われることを望むと述べた。杜氏は、補償金の額は高くないが、それでも前進であると述べた。
台湾の裁判所は2004年以降、RCA、アメリカのゼネラル・エレクトリック、フランスのテクニカラー、及び場に関連するその他の企業に対し、異なる判決を下して従業員への補償を命じる判決を下している。高等裁判所は2020年の判決で222人の労働者への補償を却下したが、その後、原告団は再審を求め、その結果、水曜日に判決が下された。
RCA労働者自助協会の弁護士は判決後の声明で、補償額が低すぎると述べた。同弁護士団は、控訴するかどうかは組合員と協議して決定すると述べた。
杜氏は、台湾の企業がRCA社の事例から学び、将来の労働者世代をより良く扱うことを期待していると述べた。また、この判決は良心的な企業経営者が労働者の健康を考慮しなければならないことを示していると述べた。
※2018年4月号・12月号、2020年5月号、2022年5月号等の関連記事も参照されたい。
安全センター情報2025年4月号