「マートで働くくせに…」顧客の暴言で倒れた労働者に産災認定(カスタマーハラスメント:カスハラ)2020年3月26日

昨年9月9日、ソウルのホームプラスC支店で計算業務を行っていたLさん(58)は、お客からの暴言に遭って退勤した後、自宅で脳出血で倒れて亡くなった。この死亡産業災害であるという判定が出た。

2010年3月にホームプラスに入社したLさんは、当時、玩具売り場の商品と陳列業務、農産物売り場の商品陳列と計算業務などを担当していた。Lさんは計算業務中に約2分30秒間、顧客と言い争いをした。

Lさんは退勤後に家で夫に「今日は文句を言う顧客に会って、本当にあまりも荷の重い一日だった」と話した。その後、トイレで意識を失い、脳出血で10日後に死亡した。

ソウル業務上疾病判定委員会は判定書で、

顧客が故人に執った行為は、通常、我慢できないほどの感情的な表現と威嚇的な言動と推定される。これは業務と関連した、突発的で予測困難なレベルの緊張・興奮・恐怖・驚きなどと、急激な業務環境の変化によって、明らかに生理的な変化が起きたケースと見ることができる

心理的な衝撃を受けたのに、十分な休息、勤務調整など、事業主の即刻な措置が行われず、身体の負担がより一層加重されたものと見られる

たとえ故人が、2019年の健康診断で「高血圧、糖尿の疑い」という所見を受けるなど、基底疾患が確認され、故人の高血圧が脳出血の発病または悪化に、ある程度寄与したとしても、いつも正常な勤務が可能だった故人が、この事件によって突然血圧が上昇して脳出血を発病したと判断されるので、故人の傷病と業務の間に相当因果関係が認められるというのが、参加した委員の多数意見

とした。

2020年3月26日 京郷新聞 キム・ジファン記者