民主労総全北本部「全州ペーパー硫化水素検出『MAX』が事実なら遺族を欺瞞、責任を問うべし」/韓国の労災・安全衛生2024年07月10日
民主労総全北本部は、先月、青年労働者が死亡した全州ペーパーで、基準値をはるかに越える硫化水素の数値が検出されたというマスコミ報道を引用して、「これが事実なら、会社は遺族と雇用労働部、警察、言論を欺瞞したことで、必ず責任を負わなければならない」と警告した。
全北本部は「19才の労働者の死亡の公開調査当時、一次調査で測定された硫化水素(H2S)は、当初会社が記者たちに発表した4~5ppmではなく、100ppm以上だったことが確認された」という全北日報の報道について声明を出した。
全北日報はこのような事実を伝え、当時の測定数値は最高値を意味する「MAX」と確認され、これは実際に硫化水素が「100ppm以上」検出されたことを意味すると指摘した。「労働者が死亡した場所に硫化水素があったとすれば、労働者死亡時の数値が4ppmより遙かに高かった可能性を排除できず、硫化水素は臭いが非常に激しい物質で、硫化水素が流出した時に他の有害ガスも流出した可能性も排除できない」という、西江大学校化学科のイ・ドクファン教授のインタビューも掲載した。これは硫化水素が4~5ppm程度の少量に過ぎないと発表した全州ペーパー社の主張と正面対立することだ。
民主労総全北本部は「会社は遺族と雇用労働部、警察、マスコミを欺瞞したことで、必ず責任を負わなければならないだろう。また、硫化水素が検出されたことにより、会社は自ら自信を持ってきた会社内部の安全に対する問題が、深刻であることが明らかになったので、これに対する再発防止対策を樹立すべきだ」と話した。雇用労働部、全州支庁などの関係機関は、会社の事業場内の安全保護措置義務違反の有無を徹底的に調査し、安全管理監督をすべきだという要求も付け加えた。
遺族は、「会社正門前の焼香所で、毎朝出勤する息子と同じ年頃の労働者を見守りながら、今回のことを契機に、会社が二度とこのような事故が発生しないよう、該当の工程だけでなく、会社全体的に産業安全管理を徹底的に点検し、再発防止対策を準備して欲しい」と頼んだ。遺族は先週末、真相究明と謝罪を要求してハンガーストライキを行った末に、会社の謝罪を受けて合意している。
民主労総全北本部は、最後に「故人の無念な死が埋もれることがないように、二度とこのようなことが起こらないように、徹底した事故原因調査による再発防止対策を作り、現場の別の労働者の権利を保護できる対策を樹立することを要求する。合わせて、再び私たちの地域で、このような不幸なことがないよう、民主労総全北本部は全力を尽くすことを明らかにする」と話した。
2024年7月10日 「労働と世界」 チョ・ヨンジュ記者
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