4月1日労災保険率の改定等/厚労省●業種平均で0.1/1000引き下げ

厚生労働省は2023年12月26日、「労災保険料算出に用いる労災保険率の改定等を行います~改正省令を令和6年4月1日に施行予定~」と公表した。内容は以下のとおり。

厚生労働大臣は、今月22日に、労働政策審議会(会長清家篤日本赤十字社社長、慶應義塾学事顧問)に対して、「労働保険の保険料の徴収等に関する法律施行規則の一部を改正する省令案要綱」について諮問を行いました。
これを受け、同審議会労働条件分科会労災保険部会(部会長守島基博学習院大学経済学部経営学科教授、一橋大学名誉教授)で審議が行われ、本日、同審議会から、いずれも妥当であるとの答申がありました。
今回、労働保険の保険料の徴収等に関する法律施行規則を一部改正する省令案要綱については、事業主が支払う労災保険料算出に用いる労災保険率の改定などを主な内容としています。労災保険率は、業種ごとに定めており、それぞれの業種の過去3年間の災害発生状況などを考慮し、原則3年ごとに改定しています。
厚生労働省は、この答申を踏まえて、令和6年4月1日の施行に向け、速やかに省令の改正作業を進めます。

【省令案のポイント】(別添3参照)

  1. 労災保険率を業種平均で0.1/1000引き下げます
    (4.5/1000→4.4/1000)。
    全54業種中、引下げとなるのが17業種、引上げとなるのが3業種です。
  2. 一人親方などの特別加入に係る第2種特別加入保険料率を改定します。
    全25区分中、引下げとなるのが5区分です。
  3. 請負による建設の事業に係る労務費率(請負金額に対する賃金総額の割合)を改定します。

https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_37107.html の別添3「労災保険率の改訂について」を参照されたい。

次の本サイト記事「メリット制の効果の証拠なし 多額の割引を全体に転嫁」に、過去の平均労災保険率の推移等に関する情報も含まれているので、合わせてご参照ください。