【特集 アジア・ネットワーク】ボパール事故現場に337MTの未処理有毒廃棄物~The Hindu, 2023.8.1
国家環境裁判所(NGT[National Green Tri-bunal])の警告や指示にもかかわらず、1984年のボパールガス悲劇の現場であるユニオン・カーバイド・インディア・リミテッド(UCIL)の敷地内に保管されている337トン(MT)の有害廃棄物がまだ処理されていないことが、中央汚染管理委員会(CPCB)が環境裁判所に提出した報告書で明らかになった。
以前は346MTの有害物質が含まれていたが、2015年8月にピサンプールの施設で試験的に約10MTの廃棄物を焼却した。その後、政府は残りの廃棄物を処理するための入札を募集した。それ以来、進展はほとんどない。
CPCBの報告書によると、6月19日に開催されたBhupender Yadav環境大臣を議長とする監視委員会は、337MTの有毒廃棄物の修復と処分のために、12億6千万ルピーをマディヤプラデーシュ州政府に支出するよう予算局に勧告した。7月30日付けの報告書によると、この会議で国立環境工学研究所(NEERI)のAtul Narayan Vaidya所長は「廃棄物を処理することが重要だ」と述べた。
また、NEERIと国立地球物理学研究所(NGRI)による2009年の共同調査によると、UCILの敷地内には約100万トンの汚染土壌、約1トンの水銀流出、約150トンの地下投棄物があるという。その後、別の委員会が包括的なアセスメントを勧告した。
2022年、NGTが任命した委員会は「土壌汚染の可能性」を発見し、廃棄物の「迅速な処理」を提案した。
同年3月、関係当局の「無関心」と「怠慢」に加え、「深刻な不満足」な現状を理由に、環境裁判所は州政府とその他の機関に対し、6か月以内に対策を講じるよう命じた。
ボパール事故の被害者を代表するNGOである、「ボパール情報&行動センター」の活動家であるRachna Dhingraは、The Hindu紙に次のように語った。「この廃棄物でさえ、適切に処理されていない。主な廃棄物は、UCILの敷地内にある23の裏張りされていないピットに埋められたままであり、何千トンもの有毒廃棄物は、工場の北400メートルにある太陽熱蒸発池にある」。
「これらの廃棄物が適切に処理されない限り、地下水や土壌を汚染し続け、拡散し続けるだろう」と彼女は付け加えた。
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安全センター情報2023年12月号