労災の判定を待ちながら死亡した労働者、7年間で367人 2023年10月10日 韓国の労災・安全衛生

ゲッティ・イメージバンク。

仕事中に事故に遭ったり病気になったりして療養手当を申請したのに、労災と認められる前に亡くなった労働者が7年間で367人に達することが判った。労災の有無を証明する一部疫学調査の場合3年近い時間がかかるため、被災した労働者がひとまず治療費を支援されるようにする「先支援」制度などが必要だと指摘されている。

共に民主党のユン・ゴンヨン議員室が勤労福祉公団から提出された資料で、2017年1月から今年の8月までに、367人の労働者が労災処理を行っている途中で亡くなっていたことが判った。仕事中の事故に遭った後に亡くなった労働者が162人で、疾病で死亡した労働者が205人と集計された。

仕事中に事故に遭ったり病気に罹った労働者は、公団に労災を申請し、公団は労働者の疾病と業務との相関関係を確認する災害調査をした後、労災かどうかを承認・決定するが、この過程で、労働者が労災補償を受けられず死亡したということだ。今回の統計は労災保険給付の一つの療養手当を申請し、承認の途中で死亡した労働者の数を集計した資料だ。療養手当は仕事中に負傷した労働者に治療費を支給する給付で、労働者が適時に治療費を受け取れないまま死に至る現実の一端を示している。

より精密な調査が必要な労災事件の時に実施される『疫学調査』の途中で死亡した労働者は、同期間に159人だった。年度別では、2019年に19人だったが、2020年に24人に増え、今年8月現在では29人にまで急増した。これは一般的な疫学調査を行う公団傘下の職業環境研究院の資料だけを収集した資料で、主に希少疾病の疫学調査を担当する産業安全保健研究院の統計まで加えれば、死亡者数は更に増えるものと予想される。産業安全保健研究院の場合、疫学調査の途中で死亡した労働者を集計していない。

最近、疫学調査の所要期間が長くなり、被災労働者に治療費が支給されず、苦しむ期間も長くなっている。作業環境研究院の疫学調査の平均所要日は、2019年は206.3日で、六ヶ月程かかっているが、今年8月現在では581.5日で、一年五ヶ月に延びた。産業安全保健研究院の場合、今年8月現在の疫学調査の平均所要日数は1072日で、二年九ヵ月に達する。

ユン・ゴンヨン議員は「仕事中に怪我をしたり病気を得たことも悲しいが、労災申請処理が遅くなり、途中で亡くなる人がこのように多いということは衝撃的」だとし、「死亡による療養手当申請の差し戻しに関する統計からきちんと管理すべきだ。また、優先的な治療費支援など、『先支援』制度に対する検討が切実だ」と話した。

2023年10月10日 ハンギョレ新聞 キム・ヘジョン記者

https://www.hani.co.kr/arti/society/labor/1111524.html