政府は産業災害減少を期待するが「立法不備の憂慮」は消えず 2020年1月15日

産業安全保健法の全面改正が16日から施行される。下請け労働者に対する元請けの産業安全保健責任と違反時の処罰が強化される。元請けが責任を負う場所も拡大する。有害・危険物質を取り扱う作業は、請負を禁止または政府の承認を受けなければならない。
労働部のイ・ジェガプ長官は14日、10大建設業者のCEOと大韓建設協会・大韓専門建設協会の関係者たちと、建設災害予防のための懇談会を行った。
産業安全保健法の全面改正で政府が注目する大きな課題は、「元請けの安全保健措置義務」だ。今までは請負事業場の22の危険箇所だけに限定していた労災予防の責任範囲を、全事業場に拡大、事業場の外であっても、請負人が支配・管理し、火災・爆発・墜落といった危険がある21の場所でも、元請けが安全保健の措置を執らなければならない。
従来から認可対象だったメッキ作業や水銀・鉛・カドミウムを扱う作業のような有害・危険作業は、請負が禁止される。急性毒性物質の取り扱いなど大統領令で定める作業は、請負時に承認を受けなければならない。反面、死亡事故が続いている造船所・発電所や鉄道・ベルトコンベヤー作業場などに対する規制がなく、議論になっている。
国家人権委員会は昨年11月、「変化した産業構造と作業工程などを考慮して、請負禁止範囲を拡大せよ」と勧告した。 労働部は今月20日までに受け容れるかどうかを明らかにしなければならない。労働部は受け容れは困難だという立場だ。パク・ファジン労働政策室長は「職業病を起こす深刻な物質の取り扱いの請負を禁止し、元請け責任を拡大した改正法を先ず定着させた後、効果がない場合に検討してみる」、「施行を先に、(国家人権委勧告は)後で検討する」と話した。
産業安全保健法の全面改正案で、作業中止命令制度が弱まったという指摘もある。既存の法は、産業災害が発生する緊急で差し迫った危険があったり、労働部長官の安全・保健措置命令を事業主が履行しなかった場合、作業の全部または一部に中止命令を出すことができる。改正法は、重大災害が発生した時には一部作業中止命令を、重大災害の拡大が憂慮される場合には全作業の中止命令を出せるとした。危険な機械・器具に対する労働部長官の是正命令を事業主が履行せず、危険が顕著に高まる虞れがあれば、全部または一部の作業中止命令が可能だ。
一部は、今までの法条項よりも作業中止命令の条件を難しくしたと批判する。改正法によれば、一部作業中止命令を履行しなかった事業主は、5年以下の懲役または5千万ウォン以下の罰金に処される。しかし全面作業中止命令の不履行には罰則条項がない。労働部の関係者は「法制処に問い合わせた結果、一部作業中止命令の不履行に対する処罰を、全面作業中止命令の不履行に対しても適用できる、という解釈だった」とし、「(法改正は)検討してみる」と話した。

2020年1月15日 毎日労働ニュース キム・ハクテ記者