学校給食室の労働者、5人に1人に肺がんの異常所見 2022年9月30日 韓国の労災・安全衛生

資料写真/チョン・ギフン記者

学校給食労働者の5人に1人が、肺がんの異常所見の診断を受けたことが明らかになった。

国会・教育委員会のソ・ドンヨン「共に民主党」議員と学校非正規職労組は28日、教育部から受け取った学校給食労働者の健康検診現況資料を公開した。慶尚北道・光州市・大邱市・蔚山市・全羅南道・忠清南道の教育庁が、学校給食労働者の肺がん健康診断を行って中間報告をした内容だ。

政府は昨年、学校給食労働者の肺がんが労災と認定されたことで、学校給食労働者の肺がんの実態確認と健康保護方案作りのために、教育庁別に2022年までに健康検診を実施するようにした。市・道の学校給食労働者の肺がん健康診断の結果は、来年2月28日に教育部に提出される。

資料によると、検診対象者8301人のうち、1653人(19.9%)が肺がん異常所見の診断を受けた。この内61人は「肺がんの疑い」と「非常に疑い」の判定を受けた。地域別に見ると、光州市教育庁は27.8%、大邱市教育庁は34.8%、蔚山市教育庁は21.1%、全羅南道教育庁は23.5%、忠清南道教育庁は29.2%以上で所見ありと診断された。慶尚北道教育庁は検診者2776人のうち、先月までに454人が検診を受けたが、なんと117人に異常所見があった。大邱7人、蔚山5人、全羅南道14人、忠清南道17人、慶尚北道で8人が「肺がんの疑い」「非常に疑い」と判定された。

学校給食労働者の肺がんを減らすための対策としては、調理室の換気が求められる。学校給食労働者は、高温の油で天ぷらや炒め物、焼き物を調理する過程で発生する調理ヒュームを吸い込む。国際がん研究所(IARC)は、調理ヒュームが肺がん発生の危険度を高めると見ている。換気が重要になることで、雇用労働部は学校給食調理室の『換気設備設置ガイドライン』を配布した。

労働者たちは換気施設が依然として不充分だと指摘している。パク・ミヒャン委員長は「ガイドラインにしたがって換気施設の改善を行っている教育庁は少数に過ぎない」、「労働強度緩和のための人員補充と定期的な健康診断、換気施設の改善を、国会が援助して欲しい」と要請した。

公共運輸労組・教育公務職本部と全国女性労組、学校非正規職労組で構成された学校非正規職連帯会議は、来月15日、5千人余りが大統領室の前で、給食室調理服を着て、セパレートプレートを持って行進する予定だ。学校非正規職連帯会議は今年の集団賃金交渉で、単一賃金体系への改編と教育公務職の法制化、福利厚生費の差別解消を要求している。 要求が受け容れられない場合、11月にストライキをする計画だ。

2022年9月30日 毎日労働ニュース イム・セウン記者

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