台風11号に放置された料金所の労働者たち 2022年9月14日 韓国の労災・安全衛生

『昌原釜山間道路』の料金所の労働者たちが6日、台風11号が上陸した当時、特別な安全対策もなく、料金所のブースに放置されていたと主張した。

  民主労総慶南地域本部は13日、「昌原釜山間道路の料金所の労働者が台風の真っ只中に、料金所のブース内に閉じ込められていた」、「山崩れの恐れで道路が規制された状況だったが、事業主は危険な状況に直面した労働者を待避させなかった」と主張した。「料金所の労働者は極限的な恐怖を感じながら、狭い空間で数時間も待機せざるを得なかった」と話した。

  産業安全保健法38条は、事業主は、労働者が天災地変による危険が発生するおそれがある場所で作業する時に発生し得る労災を予防するために、必要な措置を執らなければならないと規定している。しかし、車輌が転覆しかねない強い台風にも、事業主は出勤時間を調整するなど、労働者を保護するための措置を執らなかったというのが本部の説明だ。午前6時に勤務を始める早朝組の労働者たちは、台風の中を出勤したり、前日に事務室に到着して、雑魚寝をしなければならなかった。

  慶南一般労組の昌原釜山間道路料金所の支会長は「史上稀な威力の台風で国中が騒々しい時、昌原釜山間道路料金所の料金収納員は、普段と変わらずブースで勤務しなければならなかった」と当時の状況を伝えた。「台風上陸当日の明け方3時から8時まで、釜山方向の全区間が規制され、時々行き来する会社のパトカーを除けば通行する車もない状況で、激しく吹き荒れる風雨の音をリアルタイムで聞かなければならなかった」「ひょっとしたら激しい風でブースが丸ごと飛ばされるのではないか、山から土砂が崩れてくるのではないか、という恐怖の中で夜を明かした」と話した。

  本部は慶尚南道に対して、台風などの自然災害による危険から料金所の労働者を保護できる対策を作るように求めた。本部長は「台風で交通が規制される状況下で、労働者は猛烈な風に寂しく耐えなければならなかった」、「労働者の生命と安全を守るための対策を急げ」と強調した。

 2022年9月14日 毎日労働ニュース シン・フン記者

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