現代製鉄の労災死亡者への解剖令状に労組と遺族が反発 2022年3月4日 韓国の労災・安全衛生

金属労組

480度のポットに落ちて死亡した現代製鉄の唐津製鉄所第一冷延工場の労働者・Aさん(57)に、検察と警察が解剖令状を執行しようとして、遺族と対峙する状況になった。

金属労組によると、3日午前6時30分頃、故人の遺体がある唐津葬儀場の霊安室の前で、強制的に剖検を執行しようとする警察の出入りを、遺族と労組員たちが阻止した。労組は「唐津警察署の担当者が遺族に電話をかけ、『検察から司法解剖の令状を受けたので、公務の執行を妨害するな』という通知を受け、葬儀場に集結した」と説明した。遺族側は「事故死が明白なのに、なぜ解剖をしなければならないのか」と抗議した。

労組は唐津製鉄所の前で記者会見を行い、「検察と警察が、死因が余りにも明らかな労災死亡事故なのに、遺族の反対を押し切って強制的に解剖をしようとしている」とし、「検察が今すべきことは、非常識な解剖ではなく、既に明らかになっている事業主の不法行為と、殺人に対する責任を問うことだ」と、声を高めた。重大な労働災害の責任を隠蔽するために、解剖検査をしようとしているという批判だ。

労組は続いて「当時、作業現場は事故を防ぐための最小限の安全措置もなかった。」「墜落の危険があるのに、事故現場に手摺りや安全ネットが設置されておらず、故人は二人一組の作業なのに一人で作業していて、事故に遭った」と強調した。

2022年3月4日 毎日労働ニュース キム・ミヨン記者

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