廃棄物処理場、今年28人死亡・・・・最近4年比で47.3%増 2021年12月27日 韓国の労災・安全衛生

聯合ニュース

今年1年間に、廃棄物処理場で事故で死亡した労働者が28人に達したとして、雇用労働部が労災死亡事故危険警報を発令した。

雇用労働部は、先月から今月までに、廃棄物処理場で働いていた労働者4人が次々死亡し、廃棄物処理場での年間死亡者も28人に達したと発表した。労働部はこの日、特定業種に労災事故が頻繁に発生する場合に、現場への危険喚起の次元で発令する「労災死亡事故危険警報」を、廃棄物処理業に対して発令した。

廃棄物処理場の危険な作業環境は、昨年、破砕機の上で作業をしていたキム・ジェスン(25)労働者が、急に機械が作動したため、破砕機の中に吸い込まれて死亡した後で知らされた。該当の事業場では、2014年にも同様の事故があったが、キチンとした安全措置を執っていなかった。

労働部が、2017年からの5年間に発生した廃棄物処理事業場での死亡者104人の事故類型を分析した結果、挟まれ(31人、29.8%)、落下(25人、24.0%)、衝突(11人、10.6%)で、このうちの相当数は、基本的な安全規則を遵守しなかったために発生した事故だった。コンベア破砕機の点検と清掃作業中に機械が稼動したケースと、墜落危険箇所に安全手摺りを設置していないケース、フォークリフトなどの荷役車輌が移動する時に、作業指揮者を配置しなかったケースがこれに該当する。先月と今月も、労働者がコンベアの掃除などをしている途中に機械が稼動して死亡した事故が、3件も発生した。

労働部は、基本的な安全規則さえ守れば防ぐことができた災害だと考えた。例えば、△整備・清掃・修理作業時に機械の運転を停止し、機械自体をロックする「ロット」措置、△墜落危険箇所での作業時に、安全手摺りの設置と安全帽の着用、△ダンプトラック、掘削機、フォークリフトなど、荷役車輌が移動する区間に、作業指揮者の配置する、などで危険要因を除去できたということである。

雇用労働部は、全国の廃棄物処理事業場に、主要な事故事例と事故予防のための自主点検表を配布し、地方労働庁の一斉点検で、自主改善を怠った事業所が摘発されれば、行政・司法措置を執る方針だ。キム・ギュソク労災予防監督政策官は、「廃棄物処理事業場で発生した死亡事故の類型は、基本の安全規則さえ守れば予防可能だった事故」で、「作業開始前に、必ず労・使が一緒に自主点検表を利用した安全措置を履行するよう」に要請した。また「政府も、安全管理の力量が足りない中・小規模の企業を対象に、コンベア、フォークリフトなど、危険設備に関する改善費用を支援する」と付け加えた。

2021年12月27日 ハンギョレ新聞 シン・ダウン記者

https://www.hani.co.kr/arti/society/labor/1024915.html