一日に5人が退勤できなかった 2021年12月3日 韓国の労災・安全衛生

1日に墜落死亡事故が発生した霊岩郡のセバン埠頭/全南労働権益センター

重大災害処罰法の施行が二ヶ月先に迫ったが、労働者の慌ただしい死が続いている。

  1日午前、全南霊岩郡のセバン埠頭で、ラシンブリッジの上で溶接をしていた作業者が墜落して、一人が亡くなり一人が骨折する重傷を負った。ラシンブリッジは、コンテナを積載するために船舶の中に設置する構造物だ。事故当時は強風が吹いていて、構造物が倒れて11mの高さで作業をしていた労働者が墜落したことが確認された。

  同日の午後6時、安養市で道路舗装の作業をしていたローダーに敷かれて労働者三人が亡くなった。雇用労働部・安養支庁によれば、事故は「ローダーの運転者が後進するために後を見ている時に、襟が作動レバーに掛かってローダーが前方に急発進」して発生した。前方で作業をしていた作業者三人がローダーに敷かれ、病院に運ばれたが亡くなった。

  今回の事故で亡くなった労働者三人は、いずれも入社して5ヶ月にもならない再下請けの労働者だと確認された。当時、被災者は通信管路を埋設した道路で、アスファルトコンクリート舗装の作業中だった。

  労働部は報道資料を出して「徹底した現場調査によって原因糾明と厳重処罰を指示する」と明らかにした。労働部は事故の状況を綿密に把握するために、中央産業災害収拾本部を構成、運営するとした。

  ムン・キルジュ全南労働権益センター長は全南で発生した事故について、「雨が降って強風が吹いているのに、無理な作業をしたため」とし、「なぜ急いで作業がされたのか、調査が必要だ」と主張した。

  毎日労働ニュース カン・イェスル記者 2021年12月3日

                                           

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