政府、石綿解体作業の『下請け禁止』を推進 2021年11月25日 韓国の労災・安全衛生

石綿を解体したり除去する作業の下請けを禁止する方案が推進されている。石綿は世界保健機構(WHO)が指定する1群発がん物質だ。

工事現場に積まれている石綿/京郷新聞資料写真

雇用労働部と環境部は石綿の解体・除去作業が安全に行われるように、制度改善方案を準備したと発表した。

今回の方案は、6月に崩壊事故で17人の死傷者を出した光州の撤去建物で、石綿の解体作業が不法に多段階下請けをされた建設会社によって施工されたことが明らかになったことに伴う措置だ。当時、石綿の解体作業の再下請けの過程で、関連する工事金額が22億ウォンから4億ウォンに大幅に縮減されていたと調査された。このように、工事単価を下げるための不法多段階下請けを経て、安全と産業災害予防措置が不十分になったという指摘があった。

制度改善方案によれば、石綿解体作業時に『下請けの最小化と禁止制度』が導入される。地方労働官署は、石綿解体作業計画書を受理する時に、下請けによって工事金額が過度に縮小された場合は計画書の返還と補完などを要求することができる。地方自治体は、石綿安全管理法令によって石綿解体作業の情報を公開する時に、請負過程での工事金額を含めて公開することで、請負契約の透明性を高める予定だ。中・長期的には、産業安全保健法の改正によって石綿解体作業の下請けを完全に禁止する方案を推進する。

労働部はまた、石綿に関する知識を備えた専門担当者がいなければ石綿解体業者として登録できないように産安法令を改正することにした。中間ブローカーの役割だけして実際には作業しない業者は登録を取り消す。安全保健公団は業者の安全性を評価し、優秀な業者が石綿の解体作業ができるように、発注処である建設業界を指導する。評価の結果、最下位等級のD等級の業者は、環境部・地方自治体の石綿スレート処理事業に参加できないように規定を改正する。

国内の石綿解体作業は、2010年は1万4078件で、10年目の昨年には2万448件に増えた。同じ期間に石綿解体業者は、1557ヶ所から3717ヶ所に、二倍以上急増した。

2021年11月25日 京郷新聞 コ・フィジン記者

https://www.khan.co.kr/national/labor/article/202111251426011