公認労務士60人にアンケート、勤労監督官への信頼は『3.3%』 2021年8月22日 韓国の労災・安全衛生

京郷新聞資料写真

公認労務士の勤労監督官に対する信頼のレベルが非常に低いことが分かった。

職場の甲質119と『労働人権実現のための労務士会(ノノモ)』は、公認労務士60人に今月9~15日に実施した『2021年勤労監督官信頼度アンケート調査』の結果を、22日に公開した。これによれば「勤労監督官を信頼するか」という質問に回答者の3.3%だけが「する」と答えた。「しない」と答えた比率が83.4%、「普通」が13.3%だった。勤労監督官は事業場での勤労基準法に規定された勤労条件実施の有無について、監督の業務を担当する公務員だ。

勤労監督官の最も大きな問題はなにかという質問(複数応答)には、回答者の70%が「労働法に対する理解不足と非法理的な判断」と答えた。「官僚的な業務処理」(60%)、「合意の推奨と強要」(45%)、「事件処理の遅延」(45%)が後に続いた。勤労監督官の問題解決のために、回答者が最も必要だと考えること(複数応答)は、「勤労監督官の増員」(36.7%)だった。この他に「勤労監督官制度の全面革新」(31.7%)、「消極行政・不適切発言などを勤労監督官の人事考課に反映」(18.3%)、「勤労監督官への教育強化」(8.3%)が挙げられた。

勤労監督官に対する低い信頼は、職場の甲質119に情報提供された事例にも出てきた。職場の同僚のセクハラといじめで会社を辞めたというAさんは、これを雇用労働部に申告したが、事件を受け持った勤労監督官は電話で「なぜ申告しようとするのか、結果は不認定になると思うが、どうしても申告をするのか」と尋ねたと言った。Aさんは「勤労監督官が、私が会社でどんな苦痛を受けたのかに全く共感しようとしない態度に大きなショックを受けた」と言った。この他にも、職場内いじめで退社した後で労働部に申告したが、勤労監督官が合意することだけを勧めたり、申告の後も勤労監督官と連絡ができずに事件が進まなかった、という事例などが申告された。

職場の甲質119のチョ・ヨンフン労務士は「労働者たちと、労働者の側で仕事をする労務士が、勤労監督官に対してどう思っているのかが如実に現れた結果」とし、「勤労監督官の補充と制度の全面革新がなければ、今後もこのような否定的な認識と労働者の被害が繰り返されるだろう」と話した。

2021年8月22日 京郷新聞 コ・ヒジン記者

https://www.khan.co.kr/national/labor/article/202108221600001