20トン未満の漁船、労災予防合同点検 2021年3月29日 韓国の労災・安全衛生

産業災害予防の死角地帯にある20トン未満の漁船の産業災害を減らすために、政府次元の合同点検が行われる。昨年に続いて二回目だ。

雇用労働部は「漁船の活動が増える出漁期を迎えて、漁船員の産災事故を予防するために29日から来月23日まで、産業安全の指導・点検を実施する」とした。

2017年から昨年まで、20トン未満の漁船で産災にあった労働者は1万71人で、この内282人が亡くなった。漁船員および漁船災害補償保険法(漁船員災害保険法)によって承認された業務上の事故を集計したもので、知られない事故はもっとあるものと推定される。

漁船労働者の産災に関連する法律は、産業安全保健法と船舶安全法、船員法、漁船法などに散在している。所管部署も労働部と海洋水産部に二元化されている。20トン以上は船員法を適用し、それ未満の規模では産業安全保健法の適用を受ける。政府はこの間、漁船労災の予防に関して特別な対策を準備しておらず、昨年9月に初めて考え方を表明した。来年1月からは漁船の安全監督業務を海水部に一元化して担当させることにした。同年8~9月には政府合同で、全国4地域を中心に、20トン未満の漁船を対象にした初めての指導点検を行った。

今年の指導点検は昨年より範囲を拡げて行う。全国8つの市・道を対象に、労働部・海水部と一緒に、安全保健公団・海洋交通安全公団・地方自治体・海上警察・水産協同組合などが参加して、合同安全点検を行う。法違反事項を摘発して刑事処罰や過怠金を賦課するといった方法は採らず、自律的に改善が行われるように誘導する方針だ。昨年の合同点検の結果を基に作った死亡事故予防案内書も現場に配布する。

2021年3月29日 毎日労働ニュース チェ・ジョンナム記者

http://www.labortoday.co.kr/news/articleView.html?idxno=202035