重大災害企業処罰法を作ろうとしたら 政府が災害企業保護法を持ってきた 2020年12月30日 韓国の労災・安全衛生
重大災害企業処罰法の制定を促す声が高まっている。重大災害企業処罰法の政府案の内容を批判し、労働界の要求がすべて含まれた法案が制定されるべきだという要求も強まっている。ヤン・ギョンス民主労総委員長当選者も、直ちに法案を制定することを求めて断食座り込みを始めた。
民主労総は29日に国会正門で記者会見を行い、ヤン・ギョンス当選者の断食突入を宣言した。市民・労働・進歩政党の人士11人が重大災害企業処罰法の直ちに制定を求めて既に行っている断食の隊列に合流した。産災遺族をはじめとする市民社会団体の関係者たちは、重大災害企業処罰法の制定を求める『2400拝』を始めた。民主労総は30日に『組合員1万人同調断食』をすると伝えた。
この日の記者会見で民主労総は、法務部が28日に国会に提出した重大災害企業処罰法の政府案を批判した。政府案では因果関係推定条項が削除され、常時勤労者50人以上100人未満の事業場には、法適用を2年遅らせるという内容が追加された。懲罰的損害賠償額も縮小された。
民主労総は「因果関係推定条項が違憲だというが、嘘だ」とし、「既に環境犯罪などの取り締まりおよび加重処罰に関する法律(環境犯罪取り締まり法)には因果関係推定条項がある」と指摘した。続いて「50人以下の事業場に対する猶予を言いながら、更に100人未満の事業場にも2年を猶予するという」が、「産災事故の大多数が50人以下の事業場で起こっている現実を、政府も政界も財界も知っているではないか」と批判した。
正義党も批判に加勢した。重大災害企業処罰法制定を求めて断食中の正義党のカン・ウンミ院内代表は、この日の議員総会で「政府案は外面に過ぎない。強く遺憾を表わす」とし、「国民の生命と安全を守れという数多くの声は後廻しにして、財界の利害関係を積極的に反映した結果」だと批判した。正義党のキム・ジョンチョル代表は、この日、SNSに「重大災害企業処罰法を作ろうと言ったところ、重大災害企業保護法を持ってきたようだ。」「元請けの責任を弱め、処罰を弱め、懲罰的損害賠償も弱めた」と指摘した。正義党のリュ・ホジョン議員はこの日のKBSラジオのインタビューで、「このようなやり方で元請けの責任を引き続き問わないようにすれば、現在の産業安全保健法と大きく変わるとことがない法案になる。」「絶対受け容れられない」と話した。
2020年12月30日 毎日労働ニュース チェ・ナヨン記者
http://www.labortoday.co.kr/news/articleView.html?idxno=200602