『男』よりも恐い目に遭う女性の代行運転手たち、「今は一人じゃない」/韓国の労災・安全衛生2026年07月28日

女性代行運転労働者の会『女万歳』の会員が、6月21日に蔚山のカフェ『閣』で記念撮影をしている。右から二番目がカブギ公的基金会のイ・ミヨン代表。 イ・ミヨン代表提供

『女子万歳』は釜山・蔚山・慶南の女性代行運転労働者の会である。結成日は2022年11月7日。翌月、釜山移動労働者支援センターで初の懇談会を開催した。「お互いの顔を見た瞬間、涙が出ました。みんなが『自分だけが大変だと思っていたが、みんな同じ人生を送っていたんだ』と気付いたのです。」女子万歳を提案した釜山・蔚山・慶南の代行運転労働者の共同体の「カブギ共済会」のイ・ミヨン代表が話した。それまでお互いに知らなかった。現場で出会っても挨拶だけして通り過ぎていた。イ・ミヨン代表は「懇談会以降、『女子万歳』はお互いを家族のように大切にする共同体になった」と話す。

『女子万歳』は共済会内の集まりである。全会員は500名余りで、その内、約50人が参加し、毎年2、3回集まる。6月21日にも会った。

初めての集まりでも、5年目の集まりでも、話題は変わらない。イ・ミヨン代表は「この日、最も多く出た話題は安全問題だった。酔っ払った顧客に対応する際の不安感や、人里離れた場所で一人で降りたときの恐怖、暴言やセクハラを受けた経験などを互いに打ち明けた」と話した。

代行運転は酔っ払った顧客を相手にする。暴言や偏見は男女ともに経験することだ。女性は二重の脅威と苦痛を経験する。セクハラ的な発言や容姿に関する評価をよく聞く。個人的な質問をしながら、連絡先を何度も尋ねる人とも対応しなければならない。イ・ミヨン代表は「身体接触を試みたり、脅迫的な行動をされることもある」と話した。

偏見も依然として存在する。イ・ミヨン代表は「一部の顧客は『女性で運転は大丈夫か』と不安な視線を向けたり、『男性の運転手を送ってほしい』と言う」と話した。女性であるという理由で、親切をより期待したり、感情労働をより要求するケースもあるという。

イ・ミヨン代表は「問題を提起しても解決が難しいと思ったり、不利益を受けるのではないかと心配するため、ほとんどは我慢して、やり過ごす」と話した。

この日の集まりでは『健康』も変わらない話題だった。会員は、昼間は育児や別の仕事をしている。代行運転の時間は主に午後6時から7時、午前4時から5時までである。イ・ミヨン代表は「昼夜が逆転した生活を長く続けたため、腰や膝が痛くなり、睡眠障害や慢性疲労に悩む人が多かった」と話した。膀胱炎や腎盂炎を訴えることも多いという。

不安と苦痛が伴っても、仕事は続けざるを得ない。イ・ミヨン代表は「一日休むとその日の収入がなくなり、数日休むと生活が直ぐに厳しくなる。ガン手術や女性疾患の治療を受けた後も、生計のために十分に回復できなくても、再び運転席に座る人も多く見られた」と話した。

イ・ミヨン代表はこのような現実のために共済会を結成した。

彼女は「最も残念だったのは、その困難を共に分かち合う人がいないという事実だ。病院に入院しても訪れる人がおらず、生活が厳しくても、一人で抱えなければならない人が非常に多かった。「『一人で耐えられない』という共感が、共済会へと繋がった」と言った。

共済会は7月で、会員会費として、617名に入院・手術費、事故免責金、慶弔費など、合計1億9500万ウォンを支援した。労働共済連合の「草パン」事業と釜山型連帯基金の支援を受けて、150人以上に、約2億ウォン規模の無担保・無利子の小口融資も行った。緊急資金の積立応援金として5000万ウォン以上を支援した。イ・ミヨン代表は「国がすべて解決できない部分を、労働者が共済会を通じて互いに助け合い、補っている。」「相互扶助の共同体がもっと増え、安定的に運営されるように制度支援も必要だ」と話した。

イ・ミヨン代表は共済会と『女子万歳』を、お金を分け与える組織ではなく、人を繋ぐ共同体と見ている。彼女は「『私を心配してくれる人がいることが、支援金以上の大きな力になった』という会員の言葉が、共済会の存在意義だ」と話した。会員が入院すれば見舞いに行き、喪に服せば共に弔問する。「突然生活が困難になった人が出た場合、会員が先に募金を提案する」とも話した。「一人だと思っていた人が、同じ境遇の人たちと一緒にいるコミュニティとして残ることを願っています。訪問介護保護者、家事管理士、介護労働者など、さまざまな職種の女性労働者たちと連帯するコミュニティにも成長していきたいと思っています。」

このような目標と希望を実現するために、様々な現場活動も行っている。『女子万歳』は世界女性デーになると労働尊重キャンペーンを行う。「女性代行運転労働者も、我が社会を動かす誇り高く、尊重されるべき労働者であることを伝え、現場の実情を共有し、安全に働ける環境を整えることを目的とした活動を行っている」と話した。

問題の解決策も示した。夜に利用できるトイレ情報を含むアプリ「ハンバムのトイレ」を作ったのが一例だ。「深夜に働く女性ドライバーにとって生存の問題だ。女性は安全のためにどこでも入ることができず、我慢して働くことが多い」と話した。

共済会と『女子万歳』は、病気になった際に最低限の生活を心配せずに治療を受けられる制度の整備と共に、『女性移動労働者専用支援センター』の設立を継続的に提案している。「訪問介護保護者、家事管理士、配達労働者など、深夜に移動を繰り返す女性労働者が一緒に利用する空間です。休息はもちろん、安全相談、心理相談、労働・産業災害相談、健康管理、教育まで受けられる空間を作る必要があります。」

イ・ミヨン代表は特別待遇を要求しているわけではないと話した。「プラットフォーム労働者でも、フリーランスでも、代行運転労働者でも、みんな私たちの社会を動かす労働者です。

2026年7月28日 京郷新聞 キム・ジョンモク記者

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