作業中に転落死した労働者・・・最高裁「危険を放置した現場所長の責任」/韓国の労災・安全衛生2026年03月20日

建設現場で外国人労働者が転落死した事故に関し、最高裁は「現場所長が具体的な作業指示を出さなかったとしても、予測可能な危険を放置した場合は責任者として処罰すべきだ」と判断した。
最高裁判所は、国内の建設会社の現場所長の業務上過失致死及び産業安全衛生法違反に関する事件の上告審で、原審判決を破棄し、事件を大田地方裁判所に差し戻した。
アパートの外壁コンクリート工事の現場で働いていたロシア国籍の男性は、2020年に外壁作業に使用される作業足場一体型型枠「ギャングフォーム」の上で解体作業を行っていた際、構造物とともに約30メートル下に落下して死亡した。当時、ギャングフォームはもう一層上げるために固定ボルトを外した状態だった。
当時、工事の下請け業者の現場監督であったAさんは、必要な安全対策を講じずに作業を進め、Bさんを死亡させた疑いで起訴された。
第一審は、Aさんの業務上過失致死、労働者の死亡による産業安全法違反、安全措置違反による産安法違反の全ての罪状を有罪と認め、懲役10月、執行猶予二年の判決を行った。
一方、二審は安全措置違反による産安法違反の罪のみを有罪と認め、罰金500万ウォンを言い渡した。二審裁判部は「Bさんが死亡した理由は、Aさんの誤った作業指示や安全義務違反ではなく、誰かがAさんの指示に関係なく、事件当日にギャングフォームの固定ボルトをすべて解体したためである」とし、「Aさんの指示に反して屋外で作業を行うことを予測し、ギャングフォームが壁体にしっかり固定されているかを点検する具体的な注意義務がA氏にあったと認める根拠はない」と判示した。Aさんが事故当日「屋上内部で安全に作業せよ」と言った点を根拠に、産業安全衛生法違反の疑いなどは無罪と判断した。
しかし、最高裁の判断は異なった。最高裁は「Aさんは、外国人であるBさんが韓国語に不慣れで意思疎通が円滑でない点、ユーロフォーム解体チームの作業員が解体作業の速度を上げるためにギャングフォームを作業台として使用する可能性があることを、たとえ不十分でも認識しながら、これ以上の安全対策を講じなかったように見える」とした。
更に、「たとえ被告が被害者に対し、ギャングフォームを作業足場として使用し、ユーロフォームの解体を個別かつ具体的に指示しなかったとしても、産業安全衛生法で定められた安全措置義務に違反したと看做すのが妥当である」とし、「このような安全措置義務違反と被害者の死亡との間には相当な因果関係があると見る余地が大きい」と明らかにした。
2026年3月20日 京郷新聞 チェ・ヘリン記者


