最高裁、『ビニールハウスで死亡』の移住労働者・ソクヘンさんに『韓国政府が賠償』判決を確定/韓国の労災・安全衛生2026年01月29日

世界移民労働者の日記念大会が開催された2021年12月19日、ソウルで市民がビニールハウスの宿舎で亡くなったカンボジア人労働者のソクヘンさんを追悼している。 キム・チャンギル記者

最高裁判所は、移民労働者として韓国に入国し、ビニールハウスの宿泊施設で生活した後に死亡した、カンボジア出身のソクヘンさんの遺族に対し、韓国政府が賠償すべきだという判決を確定した。

最高裁判所第一部は29日、ソクヘンさんの遺族が韓国政府を相手に提起した損害賠償訴訟の上告審で、政府側の上告を審理不履行として却下し、「韓国政府は、原告それぞれに1000万ウォンを支払え」という原審判決を確定した。審理不履行却下は、事件に対する別途の審理なしに原審の判断を維持する判決である。

ソクヘンさんは2020年12月20日、氷点下17度の寒波の中、電気が供給されていないビニールハウスの宿泊施設で眠っている間亡くなった。検死の結果、死因は肝硬変の合併症であることが判明した。働いている間にできた病気を適切に治療できなかったのが原因だった。健康が悪化した後もビニールハウスで過ごし、最終的に命を落としたソクヘンさんは、2022年5月に産業災害を認定された。遺族は同年9月に、国家を相手に損害賠償訴訟を提起した。

第一審は、韓国政府が責任を全うしなかったため、ソクヘンさんが死亡したと見るには証拠が不足しているとして、政府側の主張を認めた。二審の裁判所はこれを覆し、政府に賠償責任があると判断した。二審の裁判所は、雇用労働部が該当事業所に対して指導・点検を行ったり、健康診断を実施したことは全くなく、そのような計画を立てたこともなかったと指摘し、「故意または過失によって、外国人雇用法と産業安全衛生法に違反した」と判示した。

更に「政府が事業所に対する指導・点検を行い、付属の寮が労働基準法で定められた要件を満たしているかを調査していれば、事前に作業場の劣悪な宿泊環境が改善されており、一般健康診断を実施するように措置していれば、ソクヘンさんの肝硬変の症状が急速に悪化する前に治療を受けられた可能性がある」と判示した。

政府は判決を不服として上告した。政府側は「故人の正確な死亡時刻が明らかになっておらず、氷点下17度で適切な暖房措置が取られていなかった事実自体が不明確だ」とし、二審の裁判所が「劣悪な宿泊環境という抽象的で曖昧な表現だけで、故人が寮の環境のために死亡したと断定している」と主張した。

最高裁はこのような主張を退け、賠償責任を認めた。ソクヘンさんが亡くなってから、1866日が経っていた。

2026年1月29日 京郷新聞 チェ・ヘリン記者

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