全国疾病登録サービスによる新たな中皮腫、肺がんデータ/Mesothelioma UK, 2024.8.28

メゾテリオーマUKは、中皮腫・肺がん患者の2年生存率の上昇を示唆する新しいデータの知見を歓迎している。

このデータは、NHSイングランドの一部である全国疾病登録サービスのGet Data Outプログラムによって集計されたものである。初めて、2013年から2020年の間に診断された肺がん・中皮腫患者の罹患率、治療及び生存率に関する新しい詳細な統計が含まれている。中皮腫はアスベストへの曝露に関連したがんで、主に肺の内膜を侵す。イギリスは世界でもっとも罹患率が高く、毎年約2,700人が診断されている。このデータによると、2013年に胸膜中皮腫と診断された患者の15.5%が診断後2年以上生存していたのに対し、2019年に診断された患者では20.3%であった。

このデータやその他のデータは、https://www.cancerdata.nhs.uk/getdataout/lungでみることができる。肺がん、中皮腫、その他の胸部がんの患者は、腫瘍及び患者の特徴に基づいてグループ分けされ、これらグループについての統計が公表されている。
メゾテリオーマUKのCEOリズ・ダーリソンは以下のように述べる。

「メゾテリオーマUKは、サービスの開発や、ケア、治療、経験の改善に不可欠な中皮腫に関連する国内データへのアクセスを容易にすることを切望している。それは、臨床チームがそのサービスや他に対するベンチマークに関する洞察を可能にする」。
「われわれは、NHSイングランドがこのデータに取り組んでくれたことにとても感謝している。このデータから重要な点を強調した報告書を作成するため、今後も協力していくことを楽しみにしている」。

メゾテリオーマUKは、ロイ・キャッスル肺がん財団を含むパートナーとともに、Get Data Outキャンペーンに取り組んできた。ロイ・キャッスル肺がん財団のメディカル・ディレクターであるジェスム・フォックス氏は、次のようにコメントしている。「肺がんと中皮腫の両方で新しいデータが出たことは素晴らしい。肺がんの現状を理解し、重要な進歩を遂げるために、データはとても重要である。しかし、われわれにとってこのデータは単なる数字ではない。人々に関するものであり、肺がんになっても長生きする人が増えていることを示唆している。それが究極の目標である」。

国立疾病登録サービスの分析責任者であるケイト・フレミング氏は、「がんの罹患率、治療、生存率、診断までの経路など、われわれが作成する様々なデータに加え、このような重要な統計を発表できることを嬉しく思う。われわれのデータは、がんに関する重要な情報を提供し、患者の転帰を改善し、命を救うために、学者、慈善団体、臨床医によって使用される」と付け加えた。

https://www.mesothelioma.uk.com/mesothelioma-uk-welcomes-new-cancer-data-from-national-disease-registration-service/

安全センター情報2024年11月号