列車乗務員の下肢静脈瘤は業務上疾病2020年1月30日

列車乗務員に発症した下肢静脈瘤は業務上疾病に該当するという、業務上疾病判定委員会の判定が出た。手術室の看護師のように、狭い空間で静止した姿勢で長時間立って働く労働者の下肢静脈瘤が産業災害と認定された事例はあるが、歩いて動く仕事で発病した下肢静脈瘤が産業災害と認定されたのは異例。
勤労福祉公団ソウル業務上疾病判定委は9日、KTXと一般列車の乗務員であるKさん(31)の療養給与申請事件で、下肢静脈瘤を業務上疾病と認定した。
Kさんは2012年7月に韓国鉄道公社の子会社コレイル観光開発に入社し、KTXと一般列車の乗務員として働いている。 2016年4月から左足のふくらはぎに痛みが発生した。夏の旅行シーズンに業務量が増加し、キチンと治療を受けられなかった。8月に訪ねた病院で下肢静脈瘤の診断を受けた。9月から二ヶ月間の病気休暇を出して手術治療を受けた後、現場に復帰した。治療後も疾病は完治せず、2018年10月に追加治療を受けなければならないという診断を受け、Kさんは再び二ヶ月間の病気休暇を出した。彼女は昨年8月「一日中立って仕事をして、下肢静脈瘤が発症した」として、公団に産業災害を申請した。列車乗務員では初めてだ。
列車乗務員は出発前に列車を点検し、プラットホームで顧客を迎え挨拶をする。運行中は車内巡回業務を行い、目的地に到着しても、整理のための巡回をする。
運行中の巡回業務は20~30分間隔で、この時間内に列車を一回りする。Kさんが入社した当時の業務マニュアルでは、乗務員はスカートで、膝を曲げて顧客応対をしなければならなかった。靴のヒールは3~5cm程度だ。2014年12月にズボンを履くことができるようになり、最近は腰を曲げて応対する方式に緩和され、ヒールは3cmになった。
顧客の荷物を持ったり棚の荷物を整理するなど、常時重い物も扱った。
ソウル業務上疾病判定委は業務上疾病の判定書で「一日5時間以上立って仕事をし、列車の振動によって下肢に多くの力を集中せざるを得なかった」、「2km以上を不安定な姿勢で歩き、不便な服装によって疲労が累積した」とした。続けて「専門医も、患者の職業の特性上、立っている時間が長く、静脈圧が増加する可能性が高いので、下肢静脈瘤の発症に影響を与え得ると判断した」。ソウル業務上疾病判定委は「申請人の下肢静脈瘤は産業災害補償保険法の業務上疾病と認定される」と判断した。
Kさんの産業災害が認められ、類似の症状を訴える乗務員の産業災害申請が続く可能性が高いと想われる。

2020年1月30日 京郷新聞 チェ・ジョンナム記者