労災判定まで『平均6ヶ月』民主労総が抗議の座り込み 2021年5月14日 韓国の労災・安全衛生

6ヶ月以上掛かる業務上疾病判定期間を短縮するために、産災制度全般を改善すべきだという主張が高まっている。

民主労総は13日、世宗市の雇用労働部の前で記者会見を行い、「労働部は産災処理遅延の改善のための根本対策を樹立し、制度改革を行え」と要求した。

昨年、勤労福祉公団が業務上疾病を判定するのに要した期間は、平均172.4日だ。2019年(186.0日)よりは短くなったが、2018年(166.8日)より長くなった。業務上疾病判定委員会の審議期間を最大30日(20日+10日)以内と規定した産業災害補償保険法施行規則は有名無実の状況だ。勤労福祉公団は、疫学調査の結果、業務関連性が『高い場合』と筋骨格系疾患に対する特別診察で、業務関連性が『非常に高い場合』には、疾病判定委の審議なしで、直ちに産災と認定するなど、いわゆる「推定の原則」を施行している。しかし、筋骨格系疾患で、医師が『非常に高い』所見を出すケースは多くなく、実効性が低い。2019年の特別診察で非常に高いという所見が出た比率は3.2%に過ぎなかった。

民主労総は、判定期間を画期的に短くするには、このような推定の原則を適用する対象と範囲を拡大すべきだと注文し、産災の立証責任を労働者・遺族に負担させず、使用者が責任を負うように転換することを主張した。

同時に、特殊雇用労働者の多数が依然として産災保険の適用を受けられない問題を改善し、業務上疾病で胎児に健康損傷を負わせたケースを産災と規定するなど、制度改善が必要だと提案した。

民主労総はこの日から労働部の前で、労働部に産災保険制度の改善要求を受け容れるように求める座り込みに入った。労働部が要求を受け容れなければ、来月の初めに決起大会を行う。民主労総は記者会見で「労働者は怪我をして痛い時に、心配なく治療受け、補償を受ける権利がある。」「政府は労働者が働いて死なないように、産災保険制度を改革しなければならない」と主張した。

2021年5月14日 毎日労働ニュース チェ・ジョンナム記者

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