産災(労災)処理の遅延は深刻「推定原則を法制化せよ」 2021年3月17日 韓国の労災・安全衛生

民主労総

産災処理の遅延で治療を適時に受けることができず、治療費・生活費の負担に苦しめられる労働者の『二重苦』を解決するためにも、推定原則の法制化が必要だという声が大きくなっている。

民主労総は16日、勤労福祉公団南部支社の前で記者会見を行い、「治療と療養だけに全力を注いでも足りない上に、産災処理の遅延によって、承認されるかを心配して生存権の脅威にまで耐えなければならない状況」とし、「迅速な産災処理のための推定原則の法制化が急がれる」と主張した。

民主労総によれば、2019年現在、産災の申請から承認までの平均処理期間は、筋骨格系疾患は137日、脳心血関係疾患は156日掛った。職業性癌は申請から承認まで、2018年基準で341日が必要だった。産業災害補償保険法の施行規則8条は、業務上疾病判定委員会は、審議の依頼を受けた日から20日以内に審議し、結果を依頼した所属機関長に知らせなければならない。実際の処理期間を見ると、20日に審議期間を制限した法条項が死文化されていると指摘される。

産災処理遅延の問題を解決するためには、推定原則を法で明文化し、適用対象と範囲を拡大すべきだという主張が出てくる。推定原則は、作業期間・曝露量などについての一定基準を充足すれば、反証がない限り業務上疾病と認定するということだ。

チョ・スンギュ公認労務士(パノリム)は、「現在、一部の業務上疾病にだけ適用されている推定原則を積極的に活用すべきだ」とし、「産災保険法に明文化し、適用範囲を拡大し、適用基準も下げるべきだ」とした。件毎に調査して判定する現行の方式から、一定の基準を充足した場合は別途の調査や審議なしで直ちに産災として処理されるように、根拠法を準備すべきだという意味だ。

民主労総は雇用労働部と勤労福祉公団に、△推定原則の法制化の推進、△産災処理遅延への根本対策の樹立、△すべての労働者に産災保険が適用されるように制度の改善を推進するように要求した。民主労総は公団南部支社で今日から来月2日まで、制度改善を求めて一人デモをする。

2021年3月17日 毎日労働ニュース オ・コウン記者

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