ジョンソン・エンド・ジョンソンのタルク訴訟がそのコロナウイルス(COVID)ワクチンの懐疑を煽る-ニューズウィーク 2021年3月9日

これまでのジョンソン・エンド・ジョンソンのタルク訴訟に対する懸念がワクチンへの警戒心と懐疑を駆り立てていることが、ニューズウィーク誌の分析でわかった。ジョンソン・エンド・ジョンソンの1回接種[ワンショット]ワクチンの緊急使用が2月27日に承認されて以来、その有効性が不十分と考えられることについて批判されてきた。

2月26日のCBS/YouGovによる世論調査によれば、ワクチンの接種を受けるつもりのない4人に1人が製薬会社についての懸念に言及している。しかし、ブランドの躊躇は予防接種を望んでいる人にも及んでいる。

何百ものソーシャルメディアへの投稿が、同社のタルクががんを引き起こす可能性があるという主張とワクチンを結びつけている。ニューズウィーク誌に話した人たちは、自分は接種することを望んでいるが、とりわけこれまでに1万5千件をこしているタルク訴訟のゆえに、提供されたとしてもジョンソン・エンド・ジョンソンのワクチンは拒否するだろうと言った。

訴訟のほとんどが、同社は顧客に対して、そのタルクパウダーが発がん物質であるアスベストを微量含んでいることを警告しなかったと主張している。

製薬会社は、「最高の生命倫理基準とガイドライン」を遵守していると言うだけで、ワクチンが訴訟と関連していることについてコメントしないだろう。

同社は常にその製品を擁護してきた。2018年にいくつかの陪審団がジョンソン・エンド・ジョンソンに対して、22人の女性に47億ドルの損害賠償を認める評決を下した。しかし、同社は、他の裁判で勝ったものもあり、敗訴したほとどんどは上訴している。

科学者はワクチンを同社に対する以前の主張と結びつける理由はないと言い、医学専門家は人々にパンデミック終わらせるために利用可能なワクチンを摂取するようすすめている。

しかし、ケンタッキー・ルイビルのキャンディス・フォードはニューズウィーク誌に、主としてタルクパウダーをめぐるを論争を理由にワクチンを接種しないだろうと語った。

なぜかと聞くと彼女は、「主としてタルク/アスベスト訴訟が理由。私は、彼らが安全なワクチンをつくれるとは信じない。急ぎすぎた気もする。モデルナやファイザーはワクチン製造に数か月かけたことを知っているけれど、彼ら[ジョンソン・エンド・ジョンソン]は急に飛び出してきたみたいにみえる。」

「66%だけという効果も私にとっては、有効性に懸念をいだかせる。私はワクチン接種をしたいと望んでいる。ファイザーよりもモデルナのほうを好むけれど、選択肢がないのが気にかかる。j&jのワクチンを提供されたとしても、断るだろう。」

他の候補と同じように、ジョンソン・エンド・ジョンソンのワクチンの効果は、COVID-19の重症度によって異なる。1回接種の全体的有効性は66.1%とされているが、重度の病気に対しては85.4%の有効性がある。2回の摂取が必要だが、モデルナとファイザーのワクチンは各々94.1%と95%の全体的有効性がある。

1995年にジョン・グラニックの母親は卵巣がんで亡くなった。彼は、母親はJ&Jのタルクパウダーを使っていたと言う。カナダ・オンタリオのグラニックは、2018年のロイターの調査記事が、同社は長年そのタルク中に発がん物質が存在していることを知っていながら警告しなかったと報じたことから、ジョンソン・エンド・ジョンソンのワクチンに懐疑的だと語った。

「それが事実だとしたら、彼らは人々に警告するのに十分な時間があったはずだし、J&Jが集団訴訟で敗訴していることから、私はそれは事実だったと考えている」と、彼は言う。

「今日まで私には、母親が使っていたJ&Jが卵巣がんの原因なのか、まったく関係ないのか、実際の原因は何だったのかわからない。しかし、彼女がいまも生きていたとしても、ある会社が人々に警告もせずに、20年も沈黙を保っていたとしたら、私はそのような会社は信用しないと言うだろう。どちらかといえば、今度はワクチンに関して、彼らは何を人々から隠しているかと心配している。」

「いまのところワクチンを摂取する予定はない。摂取しようと計画したこともない。ワクチン反対派でもない。以前-昔学校にいたときに-ワクチンを接種したことはあるし、何の問題もなかった」と、彼は付け加えた。

https://www.newsweek.com/johnson-johnson-talc-lawsuits-skepticism-vaccine-1573843

アスベスト混入ベビーパウダー・タルク問題についてはこちらをご覧ください。