重大災害法、結局国会通過・・・・それも1年後に施行 2020年1月8日 韓国の労災・安全衛生
与野党は8日に国会本会議を開いて『重大災害処罰などに関する法律案』(重大災害法)を通過させた。労働界は処罰対象とレベルを大幅に下げ、立法趣旨から大きく後退した法案が通過したとして、強く反発した。
この日、重大災害法は在籍議員266人、賛成164人、反対44人、棄権58人で、本会議を通過した。法案は公布1年後に施行される。この日二大労総は「重大災害法の5人未満の事業場への適用除外と50人未満の事業場に対する適用猶予は、実際に大多数の重大災害が発生している小規模な事業場の現実を無視した処置。」「今後も重大災害被害者が引き続き発生することで、実質的で実効的な処罰は難しくなる」と、一斉に批判した。国会前ではこの日多くの労働者が記者会見を行うなど、法制定に対する糾弾の声を高めた。
民主労総は「重大災害法制定に対する立場」を出して「今日国会を通過した法案が、重大災害を予防し、労働者・市民の生命と安全を担保できるのかに関する質問に快く答えられるのか疑問」とし、「別の便法と誤魔化しによって重大災害を誘発した者が、法の網を潜り抜ける姿が明らかに見える状況」と主張した。韓国労総も「結局、最後には企業の利益を代弁して『与野党合意』を担保に、中小事業場の労働者を犠牲にした」とし、「5人未満の事業場の労働者を補完できる施行令が作られるように、与党に圧力を掛ける」と明らかにした。
権利追求ユニオンは、この日国会前で5人未満の事業場の労働者と一緒に記者会見を行い「事業主が5人未満の事業場に偽装する悪い慣行を、国会が出て来て遠慮なく拡大させるということか」と反発した。昨年1月から9月までに発生した産業災害死亡者1571人のうち、5人未満の事業場の所属は23.9%(375人)に達する。
2021年1月8日 ハンギョレ新聞 パク・ジュンヨン、チャン・ピルス、ジョンファンボン記者