勤労監督官がむしろ『甲質』、『いじめ放置』による二次被害が多い:「職場の甲質119」発表 2020年6月28日

10年以上働いたKさんは『企業機密』を理由に勤労契約書を一度も見たことがない。退職後には退職金も受け取れなかった。雇用労働部に陳情して調査が始まった。

会社側が作成した偽の書類には、自身のサインが盗用されていた。Kさんは「私は左利きで、書類に書かれた文字と円を描く方向などが違う」と話した。Kさんによれば、勤労監督官が「私は右利きで、そんなことは分からない」と、Kさんの反発を握りつぶした。

28日、市民団体『職場の甲質119』が、勤労監督官の甲質によって、陳情者が二次被害を受けているとして発表した事例の一つだ。

調査によれば、昨年7月16日から『職場内いじめ禁止法』が施行されたのに、労働者の陳情を放置する勤労監督官が多かった。
加害者の事業主に被害者の調査をさせた勤労監督官、「私も会社で(加害者と似た)行動をする。そんなのは甲質ではない」とし
て、むしろ被害者に忠告をした勤労監督官のような事例も登場した。ある勤労監督官は「職場内いじめに関しては、私どもに直接調査をする権限自体がない」と言うこともあった。

職場の甲質119は、今年3月に労働部が発表した『職場内いじめ陳情事件処理現況』で、終結した事件のうち、「取り下げ」が47.9%に達するとして、「勤労監督官が『職場内いじめ禁止法』を『職場内いじめ放置法』にしている」と批判した。

更に「『職場内いじめ禁止法』の施行以後、労働庁に陳情を提起した労働者の中の大多数は、労働部が労働者の権利保護の観点で積極的に法を解釈するのでなく、法の限界だけを説明し、進んで使用者の肩を持つ様子が確認された」と指摘した。政府が職場内いじめ禁止法に加害者処罰条項を新設して4人以下の事業場にも適用するなど、制度を改善して法の実効性を高めなければならないとした。

2020年6月28日 京鄕新聞 コ・ヒジン記者