21代韓国・国会で再び浮上した『重大災害企業処罰法』 2020年6月8日
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ソウル地下鉄九宜駅のスクリーンドア死亡事故、石炭火力発電所のキム・ヨンギュン労働者死亡事故、ハンエクスプレス利川物流センターの火災惨事、光州の破砕機による狭窄死亡事故など、毎年2千人以上の労働者が死んでいく国。
2013~2017年の5年間で、産業安全保健法に違反した法人に宣告された平均罰金額が448万ウォンに終わる国。企業と経営責任者はいつもどじょうのようにスルリと抜け出して、軽い処罰に終わる国。
カン・ウンミ正義党議員は11日の記者会見で『重大災害に対する企業および責任者処罰などに関する法律制定案』を発議したと明らかにした。制定案は正義党の1号法案でもある。
カン議員は「21代国会は、死の行列を止めて欲しいという国民の切迫した声に、直ちに応えなければならない」と、発議した意図を話した。
制定案は20代国会で故ノ・フェチャン議員が発議した、企業と経営責任者が安全管理の主体であり、安全事故による重大災害は企業犯罪で、処罰対象であることを明確にした『災害に対する企業および政府責任者処罰に関する特別法制定案』を土台に、新しく重大災害に対する定義規定を導入し、特殊雇用労働者の事業主の責任も明確にした。
処罰の量刑を、死亡時3年以上の有期懲役(下限型)または5千万ウォン以上、10億ウォン以下の罰金、故意または重大過失の場合、損害額の3倍以上、10倍以下の損害賠償とした。立証の責任を事業主と法人または機関が負担し、営業許可取り消しまで可能な条項が盛り込まれた。
記者会見に参加した キム・ヨンギュン財団のキム・ミスク理事長は「息子が事故に遭って1年半が過ぎたが、ヨンギュンの同僚の境遇は変わっていない」とし、「イギリスが重大災害企業処罰法で産災事故を顕著に少なくしたので、今がチャンス」と強調した。
イ・サンユン重大災害企業処罰法制定運動本部・共同代表は「韓国社会の最も大きな問題は不平等で、不平等の最も克明な形が産災死亡」とし、21代国会は政治的な解決法として、不平等な産災死亡問題を解決せよ」と主張した。
イ・サンジン民主労総・副委員長は「私たちはなぜ、毎日毎日、職場で死を迎えた労働者の冥福を祈らなければならないのか分からない」として、21代国会は重大災害企業処罰法を必ず制定しなければらないと訴えた。
2020年6月12日 毎日労働ニュース ヨン・ユンジョン記者