地方公務員は「コロナ労災」(コロナ公務災害)申請、未だゼロ件、相談のみ20件:総務省回答(5/18)/申請、認定の促進はかれ
地方公務員のコロナ労災申請・認定状況に関連して、認定を行う地方公務員災害補償基金を所管する総務省自治行政局公務員部安全厚生推進室が、申請・認定ともゼロであると回答した。
同室が福島みずほ参議院議員事務所に答えたもので、東京労働安全衛生センターが明らかにした。「回答」は以下の通り。
先日ご依頼いただいた、新型コロナウイルス感染症に罹患した地方公務員の地方公務員災害補償基金における月別及び県別の申請状況数と認定状況数につきましては、基金本部に確認したところ、令和2年5月18日(月)12:00時点でいずれも0件となっております。
総務省自治行政局公務員部安全厚生推進室からの回答 (2020年5月18日付)
なお、基金本部においては、3月9日及び3月26日に、各支部に対し、公務遂行性や公務起因性が不明確な災害については個別の事案ごとに基金本部に相談することを周知し、さらに、5月1日には、労災保険制度と同様の取扱いを行い、適切に認定請求等に対応するため、各支部に対し、
①調査により感染経路が特定されなくとも、公務により感染した蓋然性が高く、公務に起因したものと認められる場合には、公務上の災害として取り扱うこと(注1)
②被災職員や所属などから相談等があった場合には、当該取扱い等を懇切丁寧に説明することなどを周知しています。
また、例えば、医師、看護師、警察官、救急隊員などが感染した場合の公務災害認定に関する問い合わせなど、基金支部から基金本部への相談自体は20件を超えていますが(注2)、現時点で請求に至っているものはないとのことです。
(注1)労災保険制度と同様の取扱いです。
(注2)相談への対応として、「公務外で感染したことが明らかである場合を除き、原則として公務上の災害となる医療従事者等の取扱いについては、診療、看護等を行った患者の中に、新型コロナ感染症に感染した患者がいると特定される場合に限定されない」旨の説明などを行っているようです。
過去の報道をみても、以下のように地方公務員の感染発症例があり、いまだに申請、認定がゼロというのは不可解。
第一線の現場労働者のいのちと健康と生活が守られているのかが懸念される。地方公務員の「コロナ公務災害」の申請と認定が促進されなければならない。
救急隊員の感染「想定せず」 神奈川県と横浜市、十分な対策強調 発熱後も1件担当(毎日新聞2020年2月16日)
https://mainichi.jp/articles/20200216/k00/00m/040/006000c
明石の救急隊員、なぜ感染 通報時に感染の見極め難しく(神戸新聞2020年4月28日)
https://www.kobe-np.co.jp/news/akashi/202004/0013302352.shtml
<新型コロナ>千葉県、救急隊員ら7人感染 7日連続1桁台(千葉日報2020年5月3日)
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200503-00010000-chibatopi-l12
【新型コロナ】横浜で新たに6人が感染 1人は救急隊員で陽性患者を搬送)(カナコロ 神奈川新聞社2020年5月11日)
https://this.kiji.is/632510424258528353?c=388701204576175201