「騒音性難聴の基準を合理化せよ」燃え上がる『年齢補正論争』/韓国の労災・安全衛生2026年04月16日

騒音性難聴の産業災害審査に年齢補正を導入する案を巡って、議論が激化しそうだ。雇用労働部のリュ・ヨンチョル産業安全保健本部長が自身のSNSで「騒音性難聴の補償基準の改正も、権利をより厚く合理的に保護するための検討の産物だ」とし、年齢補正の推進に力を入れている。
本部長は「(騒音性難聴の年齢補正は)年齢に応じた一律除外や、高齢者の騒音性難聴障害給付の受給を不正受給と看做すものではない。」「単に補償対象を減らすのではなく、業務上の疾病の特性に応じて認定基準を合理化し、労災発生防止事業を強化して労災を減らすプロセスである」とした。
雇用労働部は、70歳以上の高齢者の騒音性難聴に関する労災審査時に年齢を補正するとした産業災害補償保険法(労災保険法)施行令の改正案を準備している。現行の施行令によれば、騒音性難聴は85デシベル(dB)以上の連続音に3年以上ばく露し、片耳の聴力損失が40dB以上でなければならない。政府は70歳から年齢補正を開始し、毎年1〜2dBずつ年齢補正を行う案を検討しているが、議論の過程で労働界や一部の専門家から問題が提起されるなど、論争が起きている。
本部長は「作業中にばく露した騒音によって生じた難聴を、労災保険で保障するのは当然のことだが、労災保険が優先的に保障すべき業務上の疾病の範囲や基準についての社会的議論も引き続き必要である。」「騒音性難聴は騒音へのばく露が止まれば、それ以上進行したり悪化したりしない」と付け加えた。騒音ばく露を中止した後、難聴に影響を与える最大の要因は老化である」と主張した。海外の事例にも言及した。日本は騒音曝露停止時点から5年、フランスは1年、イギリスは5年、アメリカは州ごとに30日から5年を基準として、労災請求期限を制限している。また、アメリカ・カナダ・香港などでは年齢補正が導入されている。
労働部は、年齢補正によって削減された予算を、高騒音事業所の工学的な設備改善支援などに活用する方針だ。特定健康診断で騒音性難聴が懸念される労働者を対象に、スマート聴力保護具や、個性に合わせた耳栓などを支援するとした。リュ・ヨンチョル本部長は「今回の案件だけでなく、様々な政策決定の過程で、多様な視点や批判、問題提起があると考えている。」「耳を傾けて対話していく」とした。権利としての労災補償や、予防と連携した補償制度が実現できるよう、引き続き検討し、改善していくと明らかにした。
2026年4月16日 毎日労働ニュース カン・ハンニム記者
https://www.labortoday.co.kr/news/articleView.html?idxno=233831


