疲れ果てて鼻血を出して、航空社の客室乗務員は実験道具ですか/韓国の労災・安全衛生2025年7月10日

▲ 公共運輸労組

最近、大韓航空の旅客機で客室乗務員が飛行中に倒れる事故が発生したことが判った。客室乗務員は今回の事故の原因は極悪な労働環境のためだとし、雇用労働部に航空会社の勤労監督を求めた。

公共運輸労組大韓航空職員連帯支部・アシアナ航空労組は10日、ソウル地方雇用労働庁前で記者会見を行い「労働部は航空会社の客室乗務員の長時間労働の実態を調査し、監督せよ」と追及した。

支部は今月発生した客室乗務員の脱力事故が、大韓航空のサービス『実験』のためだと主張した。会社側が5月23日から、飛行時間13.5時間以上の長距離路線で、機内食の提供順序を「食事-おやつ-食事」ではなく「食事-食事-おやつ」に変えたため、乗務員の休息時間が減り、労働強度が高まったということが支部の主張だ。

ピョン・ソンファ女性部長の発言文を代読したイ・ヒョンジン労働安全部長は「会社側がサービスの間の時間間隔を調節し、乗務員が耐えるかを実験している。私たちを空の上で、実験道具として使った。」「実験の過程で、乗務員の休息空間や時間、休息の質に対しては全く考慮されなかった」と伝えた。続けて「なかなか鼻血を出さなかった私も鼻血を流した。」「客室乗務員の健康異常は、制度設計失敗で労働強度が急増した構造的な問題」だと指摘した。

労働者たちは韓国客室乗務員の飛行時間が余りに長いとも批判した。 今回の事故が実験による特殊な事例ではなく、客室乗務員の高い労働強度から始まったという指摘だ。 航空安全法施行規則128条により、韓国の客室乗務員の年間飛行時間は1200時間を超えることができない。一方、欧州連合(EU)は年間飛行時間を900時間に制限する。

アシアナ航空労組のクォン・スジョン委員長は「労組は昨年、乗務員193人の法定休暇不承認事例を集め、労働部南部支庁に陳情を提起したが、検察と労働部は判定を先送りしている。」「大韓民国の客室乗務員は飛行機の中で倒れ、休暇という基本権さえ剥奪される状況に追い込まれている」と指摘した。

彼女たちは労働部に、航空会社の客室乗務員の勤労実態を調べる勤労監督に取り組むように求めた。客室乗務員の飛行時間をEU基準に下方修正し、休憩時間を保障する勤労条件の改善が必要だと強調した。

大韓航空の関係者は「機内サービス変更テストが終了した後、適用の可否を決める予定」とし、「客室乗務員の最大飛行時間は月100時間、年1150時間で、法的基準より低い」と答えた。

2025年7月10日 毎日労働ニュース チョン・ソフィ記者

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