連邦最高裁が国内でのクリソタイル・アスベストの探査禁止に関する判決を終結/Federal Supreme Court, Brazil, 2023.2.23

同裁判所は、この鉱物の使用を禁止した2017年の[最高裁判事]全体会議の決定を支持した。
連邦最高裁判所(STF)は今週木曜日(2月23日)、国内でのクリソタイル・アスベストの探査禁止の影響に対して申し立てられた控訴審の合議判決を下した。明確化を求める申し立ての合同分析において、全体会議は、クリソタイルの採取、工業化、商業化及び流通を認めた連邦規範の違憲性宣告を認した。

連邦法と州法

アスベスト問題は、違憲直接訴訟(ADI)3356、3357、3937、3406、3470及び基本的教訓非遵守の主張(ADPF[連邦警察警部協会])で議論された。
2017年8月に全体会議は、この鉱物の使用を禁止したサンパウロ州法を合憲と判決するとともに、付随的(訴訟における直接的な要求なし)に、その使用を認めた連邦法9.055/1995の第2条を違憲と宣告した。ペルナンブコ州、リオグランデドスル州、リオデジャネイロ州及びサンパウロ市の法律についても同様の判断が下された。11月にリオデジャネイロの件を裁く際に、同裁判所は連邦規範に関する決定に拘束力と広範な効力(erga omnes)を付与した。
本日審査された明確化を求める申し立ては、これらの決定に疑問を呈し、その修正を求めたものだった。申し立てのひとつは、訴訟で形成された主な請求には含まれていなかった、規範に関する判決の範囲が広いことに関係者が驚いているというものだった。
しかし、多数決により全体会議は、この問題は2017年に広く議論されており、したがってもはや議論の余地はないとの結論に達した。カーメン・ルシア[連邦最高裁判所]大臣は拘束力の点で敗北した。

https://portal.stf.jus.br/noticias/verNoticiaDetalhe.asp?idConteudo=502917&ori=1

ブラジルにおける国内でのアスベスト使用禁止をめぐる最高裁を舞台にした論争がついに終結した。しかし、アジアを中心にブラジルから海外へのアスベスト輸出をめぐる闘いは続いている。
2018年3月号「ブラジル最高裁が禁止を命令」2019年6月号「アジアへの輸出中止を訴え、ブラジルに代表団を派遣」2020年1・2月号「連邦最高裁判決後のブラジルの状況」等も参照。

安全センター情報2024年4月号