「被災者二人に一人が死亡」・・・労働部、密閉空間窒息事故を点検/韓国の労災・安全衛生 2024年05月26日

雇用労働部が夏を前に、密閉空間窒息事故の高危険事業場への集中点検と災害予防支援事業を推進すると明らかにした。

最近、気温が上がって密閉空間窒息事故の危険が高まっている。気温の上昇で微生物の繁殖、有機物の腐敗が活発になり、硫化水素などの有害ガスの発生が増えるためだ。2014年から昨年までの10年間に発生した窒息事故174件の内、52件(30%)が夏場に発生した。

密閉空間窒息事故は被災者の二人に一人が死亡する致命的な事故で、最近10年間に174件発生して338人が被災し、この内136人が死亡した。これは同期間の他の事故性災害死亡率(0.98%)の41倍に達するレベルだ。

夏場の窒息事故は、汚廃水処理・浄化槽・畜産糞尿処理施設、雨水・河川・用水などがあった管渠・マンホール・集水井で多く発生する。換気が不十分な空間で揚水機を稼動する過程でもよく起きる。

労働部は、事業主が危険性評価を行って、密閉空間がどこなのかをあらかじめ確認し、作業時に窒息事故の危険性を事前に労働者に知らせなければならないとした。作業前に酸素と有害ガスの濃度を測定し、安全を確認した後、作業しなければならないということ、作業前と、作業中も十分に換気をしなければならないという点なども安全規則だ。

労働部は危険性評価を基盤にして、密閉空間への適正な出入り禁止措置、危険性教育、有害ガス測定、災害予防装備の保有などが実質的に履行されているかを確認する予定だ。

産業安全保健公団は「訪ねて行く窒息災害予防ワンコールサービス」によって、酸素と有害ガス濃度測定器・換気装備・送気マスクなどの装備の貸与、安全教育、有害ガス濃度測定などの技術支援を無償で提供する。

2024年5月26日 京郷新聞 キム・ジファン記者

https://www.khan.co.kr/national/labor/article/202405261200011