SKケミカル、初の生成型AI基盤の「安全管理システム」構築/韓国の労災・安全衛生 2024年05月20日

SKケミカルの職員たちが現場作業の前に、安全保健環境(SHE)システムで、人工知能が推薦してくれる危険性評価項目を点検している。/SKケミカル提供

SKケミカルは、コポリエスタ、循環リサイクル素材などのグリーン素材を生産する蔚山工場に、人工知能(AI)を利用した安全環境保健(SHE)システムを構築したと発表した。

国内の企業が生産現場で生成型AIを活用したSHEシステムを導入したのは今回が初めてだと、SKケミカルは説明した。

SKケミカルは、数十年間、蔚山工場を運営しながら積み上げてきた安全管理文書とノウハウ、事例などをデータ化した。その後、これをチャットGTPのような巨大言語モデル技術に基づいたAIが、実際の作業遂行時に発生し得る潜在的な危険要素を提示するシステムを開発した。

今までは、過去に作成された文書と人間の経験に基づいて危険性評価を作成したため、作成者と検討者の力量に応じて、リスクを感知し、予測するレベルに差が生じた。

SKケミカルは、新たに構築したSHEシステムを活用し、事業場内の作業危険性評価を支援し、生産現場の安全管理水準を高めるものと期待した。

AIベースのシステムは、生産現場の勤務者のアイデアから始まった。SKケミカルはAIを活用した作業方式が定着し、発展できるよう、現場の声に耳を傾け、デジタル革新を推進すると明らかにした。

SHEのキム・ドンリュル室長は「AIを基盤としたシステムを導入すれば、これまで経験できなかった要素まで、AIが自ら学習し、分析して危険を感知する。」「化学工場の複雑で多様な作業プロセスを、より安全で革新的に管理できるだろう」と話した。

2024年5月20日 京郷新聞 イ・ジンジュ記者

https://www.khan.co.kr/national/labor/article/202405211008001