船舶を建造中に亡くなった労働者、2018~2022年に「55人」/韓国の労災・安全衛生 2024年05月19日
2018年から2022年までに、船舶を作る鋼船建造業で仕事中に亡くなった労働者が55人に達することが判った。鋼船建造業は鋼板で船舶を建造し、維持・補修作業をする事業場で、50人未満のところが約89%(2017年)に達するほど多い。
雇用労働部が鋼船建造業など23業種で利用できる「業種別オーダーメード型安全保健ガイド」を発刊した。ガイドには最近の5年間に該当業種で発生した災害類型を知らせ、事故予防のために必要な安全措置を簡略に盛り込んだ。また、事業主が安全保健管理体系を構築するために必ず履行しなければならない義務事項を、チェックリストで確認できるようにした。
今年だけで13人の労働者が重大災害で亡くなった鋼板乾燥業のガイドラインでは、落下(15人)・挟まれ(11人)・ぶつかり(8人)で死亡した労働者が60%を越えている。下敷き・転倒(5人)、爆発・破裂(4人)、その他(12人)が続いた。
2022年3月、ある造船所の労働者が船舶ブロックとブロックの溶接部位を合わせる取付作業中に、ブロックに挟まれて亡くなった。船舶ブロックを支えていた台がブロックの荷重で離脱・変形したためだ。労働部は該当事故を例に、△資材などが倒れないよう固定・支える、△重量物取り扱い作業計画書の作成、△作業を統制・管理する作業指揮者の配置、△作業方法・危険要因などの勤労者への周知、といった事故予防要領をガイドに盛り込んだ。
労働部は今年1月に重大災害処罰などに関する法律(重大災害処罰法)が50人未満の事業場に拡大適用され、先月22日から、50人未満の事業場を対象にした業種別オーダーメード型安全保健ガイドを順次製作・配布中だ。
現在まで宿泊業・飲食店業・警備、清掃業・伐採業・印刷業など23種のガイドが出された。
ガイドは労働部のホームページ(moel.go.kr )の政策資料室からダウンロードできる。
https://www.moel.go.kr/policy/policydata/list.do
50人未満の小規模事業場のための
業種別オーダーメイド型安全保健ガイド 鋼船製造業
死亡事故のような重大災害が起きれば、無条件に事業主が処罰されるのですか?
無条件に事業主が処罰されることはありません
①事業場で重大災害が発生し、②安全保健管理体系が構築・履行されていないときに処罰されます。
1、重大災害が発生しないように管理
鋼船製造業で実際に発生した事故事例を確認して、同じ事故が事業場で起きないように措置しなければなりません。
鋼船製造業で発生する重大災害(死亡事故)事例にはどんなものが?
雇用労働部
2024年5月19日 毎日労働ニュース カン・イェスル記者
https://www.labortoday.co.kr/news/articleView.html?idxno=221588