長時間働く女性、家事ストレスでうつ病の危険性がさらに高く 2024年01月10日 韓国の労災・安全衛生

長時間働く女性労働者は『家庭と職場の間の葛藤』を経験する時、男性労働者よりもうつ病の危険がより大きくなるという研究結果が出た。同じ長時間労働をしても、仕事中ずっと子供の登下校、家事などを気にしなければならない女性労働者が、より大きなストレスを受けるためと分析される。

ソウル大学校保健大学院博士課程のイ・ガリン氏、キム・ジファン研究教授、キム・スンソプ教授は3日、国際職業環境保健学会誌に『長時間働く女性労働者は、家庭と職場間の葛藤がある時うつ病の危険がより大きくなる』という題名の論文を掲載した。この研究は2020年、産業安全保健研究院が実施した第六次勤労環境調査の資料を利用した。夜間交代勤務をしない正規職の賃金労働者2万384人(男性1万189人、女性1万195人)が標本だ。

家庭と職場間の葛藤を経験した割合は、男性(43.1%)、女性(49.5%)共に40%を上回った。家庭と職場間の葛藤は「この一年間で、どれくらい頻繁に家族に対する責任のために仕事に集中するのが難しいと感じたか?」「この一年間で、どれだけ頻繁に家族に対する責任のために仕事をする時間を作れないと思ったか?」という質問で判断した。

週52時間を超える長時間労働は、男女共にうつ病発生の可能性を高めた。週52時間超過のグループでの男性、女性のうつ病の割合は、それぞれ38%、36.1%だった。週52時間以下のグループでは、それぞれ28.2%、27.7%に低くなった。

ただし長時間労働をする男女の労働者のうち、家庭と職場間の葛藤によってうつ病発生の危険がより大きくなったのは女性労働者だった。

家庭と職場間の葛藤の水準が高い女性集団は、長時間働いた女性労働者が、長時間働いていない女性労働者よりもうつ病の発病の可能性が35%高く現れた。家庭と職場間の葛藤レベルが低い女性集団では、長時間労働とうつ病の発病の間の関連性がなかった。

2024年1月10日 京郷新聞 パク・チェヨン記者

https://www.khan.co.kr/national/labor/article/202401102054005