『船乗りの宿命』時代は終わった・・漁船員の労災、法制化を急げ 2023年09月25日 韓国の労災・安全衛生

19~21日に釜山港国際展示コンベンションセンターで第一回世界漁村大会が開催された。世界中の漁村が直面している危機を克服する方法と、新しいビジョンの持続可能性を議論するこの大会での学術セッションのテーマの一つは『漁業分野の労働災害』だった。漁船員労働者の労働人権保障が、漁村の持続可能性と一体化しているためだ。

このセッションの最初の発題者のノルウェー科学産業技術研究財団(SINTEF)のイングン・マリエ・ホルメン博士は「漁船員は、ノルウェーで最も危険な職業」というメッセージの発表を始めた。

ノルウェーでは、1990年代から2021年までに、漁船員労働者331人が仕事で命を失った。

時期別に見れば1990~1999年に188人(年平均18.8人)、2000~2009年に79人(年平均7.9人)、2010~2021年には65人(年平均5.65人)が労災で亡くなった。

労災死亡事故の減少傾向には、漁船員労働者の規模が同期間に半分以上減ったことが影響した。2012年からノルウェーの専業漁船員労働者は1万人にも達していない。

漁船員の労災比率は、2000年からの10年程は減少傾向だったが、2010年代の初めに増加傾向に転じた。ノルウェー議会は昨年、漁船員労働者の労災の危険は容認できないとして『死亡事故ゼロのためのビジョン』を採択した。

韓国の状況はどうだろうか。漁船員災害補償保険の統計資料によると、年平均の事故死亡者は100人を上回る。漁船員保険に加入している韓国の労働者数(2021年現在、5万4149人)が、ノルウェーの漁船員よりも5倍以上多いという点を考慮しても、韓国の災害死亡率が圧倒的に高い。

漁船員死亡事故ゼロを推進するノルウェー・・・韓国は?

韓国社会が、直ちにノルウェーのように「死亡事故ゼロ」を目標にするには、現実的に困難が多い。しかし、漁船員労働者の労災予防に関する社会的な共感が少しずつ形成され、2月には労使政の最終合意も導出された。現在、国会・農林畜産食品海洋水産委員会には、無所属のユン・ミヒャン議員が労使政合意を土台に代表発議した、「漁船安全操業法」改正案が係留中だ。

この改正案の通過は、この間、死角地帯に放置されていた漁船員労働者の安全保健を規律できる最小限の法・制度的な枠組みを創る第一歩になり得る。労災を「船乗りの宿命」と考える時代はもう終わらなければならない。

2023年9月25日 京郷新聞 キム・ジファン政策社会部記者

https://www.khan.co.kr/national/labor/article/202309252127035