新堂駅ストーキング殺人一年・・・女性労働者の不安・苦痛は依然と 2023年09月04日 韓国の労災・安全衛生

追悼週間宣報記者会見/オ・ゴウン記者

新堂駅のストーキング殺人事件が発生して一年になったが、ストーキング犯罪被害を申告する女性はむしろ増えたことが判った。通報者10人のうち7人は、職場の上司を加害者だと名指しした。新堂駅事件以後、ストーキング犯罪に関連する法律が制・改定されたが、刑事犯罪として扱うだけでは限界があるということだ。職場内の性暴力問題を、女性労働者の「安全問題」として取り組むべきだという主張が出ている。

被害者保護措置義務違反申告しても、過料賦課はたった「1%」

職場の甲質119が共に民主党のイ・スジン議員を介して入手した警察庁の資料によると、「ストーキング犯罪の処罰などに関する法律」(ストーキング処罰法)違反で申告した女性被害者は、今年第2四半期に2325人で、一年前(2026人)よりも増えた。今年の「ストーキング処罰法違反申告事件処理現況」で、加害者と被害者の関係の類型を見ると、被害者が部下のケースが74.1%で、圧倒的な多数を占める。昨年9月14日、新堂駅ストーキング殺人事件の以後も、女性労働者にとって「安全な職場」は遠いという指摘がされる背景だ。

政府は職場内の性暴力問題に関し、事業主に対して軽い処罰をしていることが判った。職場の甲質119がイ・スジン議員をから受け取った雇用労働部の資料によれば、2020年1月~2023年7月に、「男女雇用平等と仕事・家庭両立支援に関する法律」(男女雇用平等法)12条(職場内セクハラ禁止)の申告事件(3186件)の内、過怠金が賦課されたのは、7.1%(225件)に止まった。

同法14条2項(調査義務)、14条4項(セクハラ確認後の被害者保護)、14条5項(セクハラ確認後の加害者懲戒)も、それぞれ過料賦課の比率が6.2%、1.1%、4.8%に過ぎなかった。処罰規定のある14条6項(不利な処遇)で申告しても、起訴意見で送致されたのは7.8%に止まった。

職場の甲質119は「仕事場内のジェンダー暴力を予防し、適切な措置を取るべき使用者は、国の軽い処罰によってキチンと責任を取っていない」と指摘した。

-出勤から帰宅まで-大韓民国の女性労働者が生き残る/オ・ゴウン記者

ジェンダー暴力に『職場の安全問題』としてアプローチせよ

職場の甲質119とソウル交通公社労組、40余りの女性・労働団体は、この日の朝、ソウルの新堂駅10番出口前で記者会見を行い、「政府は女性が出勤途中で、仕事場で、帰宅途中で、不安と恐れを感じないように、安全な環境を作らなければならない」と追求した。

参加者たちは刑事的な処罰の問題だけでアプローチするのではなく、職場内の安全問題として取り扱うべきだと声を合わせた。公共運輸労組のクォン・オフン人権局長は「ILOは仕事場いじめに関する協約で、職場内のいじめを、労働者に対する人権侵害と虐待行為と規定する。」「新堂駅事件も職場で起きた性的ないじめ事件、ひいては労働者虐待事件として扱わなければ再発防止対策を作れない」と指摘した。キム・ウンホ弁護士は「新堂駅事件以後、制・改定された関連法には、職場の中で起きたストーキング犯罪に対する使用者責任が含まれていない。」「政府は職場内のジェンダー暴力を副次的な問題と考えず、使用者が職場の女性を保護することができる装置を準備すべきだ」と話した。

これら団体は「新党駅ストーキング殺人事件一周忌追悼週間(4~14日)」を宣言した。この日からオンラインによる追悼空間を開き、11~15日には新堂駅10番出口前でオフラインの追悼の場を運営する。14日夜7時には追悼文化祭を開催する予定だ。ソウル交通公社労組は、公社で働く駅員のアンケート調査など、一周忌モニタリング報告書を11日に発行する計画だ。

2023年9月4日 毎日労働ニュース オ・ゴウン記者

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