「アジア産災・環境汚染被害者大会」韓国で初めて開催 2019年10月28日

アジア地域の産業災害と環境汚染の被害者・専門家たちが一ヶ所に集まり、「責任のない人災はなくさなければならない」として、生存者が連帯して徹底的に災害の責任を糾明すると宣言した。
「アジア職業環境被害者権利ネットワーク(ANROEV)」が主催する「第17回アジア職業と環境被害者大会」が28日、ソウル大学で行われた。
「アジア職業環境被害者権利ネットワーク」は、1990年代に、タイと中国などで発生した大型火災と建物崩壊事故で数多くの労働者が死亡すると直ぐに、20余ヶ国の市民運動家と専門家が結成した団体で、今年20年目を迎えた。被害者大会が韓国で開催されるのは今回が初めて。海外23ヶ国から90人、韓国から70人など、合計160人程が参加して、30日まで、過去最大規模で行われる。
開幕式に登壇した石炭火力発電所の下請け労働者キム・ヨンギュンさんのお母さんキム・ミスクさんは、「息子は前が見えないほど粉じんが飛んでいる中で、一人、昼夜なく働いて死んだ」。「この席に来られた色々な国の被害者、活動家、研究者たちとたくさん話をして、労働者の安全と人権のために力を合わせたい」と話した。
午後は、移住労働者、危険の外注化、青少年労働、大気汚染などをテーマに各国の被害事例と、これを克服する闘いの経験を共有するワークショップが行われた。
サムソンのディスプレイ工場で働いて脳腫瘍に罹ったハン・ヘギョンさん(41)は、「青少年労働と安全保健」のセッションに参加した。ハンさんは高校の時の満17才でサムソンに入社し、6年間働いた。彼女は「働いて1年も経たずに生理が止まり、いつも風邪をひいていた。振り返ってみれば、私が働いていた所は危険なところだったが、誰も教えてくれなかった」と、労働者の知る権利を強調した。
二日目の29日は、過労死・過労自殺、加湿器殺菌剤・ラドン入りベッドなど、生活環境化学製品の安全などをテーマにワークショップが開かれる。

2019年10月28日 京郷新聞 チョン・テヨン記者