過労死・過労自殺者の遺族「故人の名誉回復、あまりに荷が重い」2019年9月5日
「妹が亡くなってしばらくして、会社は法定労働時間を超過する夜勤をさせないと公式に発表しました。謝罪を受けた遺族は、会社の内部に介入できなくなりました。ところが最近夜勤が続いて退社者が続出しているという、匿名の情報提供を受けました。内部職員の組織された活動がないので、妹の死によっても労働環境は改善されていないのです」。
インターネット講義業で長時間労働に苦しんで、昨年1月に自ら命を絶ったJさん(死亡当時36才)のお姉さんの証言だ。
仕事をして亡くなった労働者の家族・同僚は故人の名誉回復のために闘う過程で様々な経験をすることになる。警察の調査を受けて、産業災害の申請をして、死の原因を見つけるために会社を相手に「真実争い」をする。この日の討論会は、準備していなかった、予想できなかった状況にぶつかった人たちがどんなことを体験したかを共有し、一歩進んで共同の政策課題を模索する場として用意された。
Pさんの姉の夫は業務ストレスと希望退職の圧力で自ら命を絶った。看護師のPさんは家族を守れなかったという罪悪感を抱いて生きていると言い、過労自殺を立証していく過程で遺族が向き合う色々な苦痛を訴えた。「遺族は死の原因が会社にあるという立証を自らしなければならず、警察の調査の過程での強圧的態度に驚き、家族の死に対応する過程で身体と心が病気になって、長時間待った末に産業災害が認められても、また行政訴訟に巻き込まれるかという恐怖に震えて、家族の死を放置したという周囲の冷たい視線に曝される。」と説明した。「遺族に対する支援が必要なだけでなく、遺族が他の遺族を助けられる方法を、政府に考えて欲しい」という願いを話した。
2019年9月5日 毎日労働ニュース チェ・ジョンナム記者