貨物車はなぜ凶器に? 「不適切な運賃体系のせい」/「安全運賃が生命を救う!(Safe rates save lives!)」 2019年9月1日
オーストラリアの貨物車の運転者は2005年にオーストラリアの港湾を占拠するゼネストを行った。3日間、コンテナが一つも港湾に出入りできないように封じ込めた。その2年後、韓国でも「物流を止めて世の中を変えよう」という貨物連帯の全面ストがあった。
両国の貨物労働者が極端な闘いをしてまで要求したのは、一種の最低賃金である「安全運賃」の導入だった。最低賃金はすべての労働者に適用されるが、労働者のように働いても自営業者として扱われる貨物運転者は、件当たり・重量当たりの手数料を受け取る。待ち時間が長く、過積載・猛スピードが増える。貨物車を「道路上の凶器」と呼ぶ理由だ。
激しい闘いの結果、オーストラリアのウェスタンオーストラリア州には安全運賃制が導入された。安全運賃とは輸送労働者用の最低時給を作って、働いた時間に対して賃金を支給しようということだ。韓国も来年から安全運賃制が施行される。ILOが各国に安全運賃制の導入を勧告するガイドラインを発表する予定で、韓国の安全運賃導入に対する国際労働界の関心も高い。既に安全運賃を部分的に導入しているオーストラリアとアメリカ、オランダの貨物車運転者労組と研究者が先月27日に韓国を訪問した。
韓国は昨年、貨物自動車運輸事業法を改正して、3年間、一時的に安全運賃制を導入することにした。貨物連帯のキム・ジョンファン本部長は「この17年間、安全運賃導入だけを望んでここまできた」。「貨物車の事故で、一年に数百人が道路で死亡する危険な環境を変えなければならない」と話した。
2019年9月1日 京郷新聞 イ・ヒョサン・チョン・テヨン記者