サムソンLCDで脳腫瘍、ハン・ヘギョンさんに産災承認2019年6月5日

サムソン電子のLCD工場で働き、脳腫瘍に罹った事実を最初に情報提供して、15年間闘ってきたハン・ヘギョンさんが、8回目の挑戦で遂に産業災害を承認された。
「半導体労働者の健康と人権を守る会」(パノリム)は5日、サムソン電子LCD事業部で、6年間生産職労働者として働いた後、脳腫瘍の診断を受けて闘病してきたハン・ヘギョンさん(41)が申請した療養給付申請が、先月30日にソウル業務上疾病判定委員会で承認されたと明らかにした。委員会は判定書で、ハンさんが現サムソンディスプレイ㈱のLCD工場で、17才からオペレーターとして働き、鉛・錫・ハンダ合金・イソプロパノールアルコールなどの有害要因にばく露した事実などを挙げ、「最近の脳腫瘍判例と判定委員会で承認された類似疾病の事例を考慮する時、業務との関連性を排除することはできない」とした。
ハンさんは在職中に生理が止まるなどの症状を体験し、2001年7月退社して、4年後の2005年に脳腫瘍と判断された。手術で腫瘍は除去したが、後遺症で視覚・歩行・言語障害1級と判定された。ハンさんは2008年に、パノリムに最初に脳腫瘍の事例情報を提供した後、翌年3月に産業災害の申請をしたが、疾病判定委員会では不承認、続いて勤労福祉公団本部の審査と労働部の再審査を経て、2015年1月の大法院まで、三級審をすべて経験したが、結論は同じだった。昨年10月に産業災害を再申請し、勤労福祉公団龍仁支社では不承認とされたが、ソウル業務上疾病判定委員会は決定を逆転した。発病15年目、初めて産業災害を申請をしてから10年目、8回目の挑戦に成功したのだ。
ハンさんは「産災認定の知らせを聞いてとてもうれしかった」。「これからは職場で働いて怪我をしたり病気になったとき、機関が速かに処理して、私のような人が出てこなかったら良い」という所感を述べた。

2019年6月5日 ハンギョレ新聞 チョン・チョンフィ記者