【事務所衛生基準規則】便所の設備、作業面の照度に続き、2022年4月1日から室の気温も17℃以上から18℃以上に改正
令和4(2022)年3月1日付け基発0301第1号「事務所衛生基準規則の一部を改正する省令の施行等について」
事務所衛生基準規則の一部を改正する省令(令和4年厚生労働省令第29号。以下「改正省令」という。)が令和4年3月1日に公布され、同年4月1日から施行することとされたところである。改正の趣旨、内容等については、下記のとおりであるので、関係者への周知徹底を図るとともに、その運用に遺漏なきを期されたい。
記
第1 改正省令の趣旨及び概要
1 改正の趣旨
世界保健機関(World Health Organization, WHO)が冬期の高齢者における血圧上昇に対する影響等を考慮してガイドライン(※)において室内温度の低温側の基準について18℃以上を勧告したこと及び同様の観点から建築物における衛生的環境の確保に関する法律施行令の一部を改正する政令(令和3年政令第347号)により、建築物における衛生的環境の確保に関する法律施行令(昭和45年政令第304号。以下「建築物衛生法施行令」という。)第2条について、居室における温度等の基準の改正が行われたことを踏まえ、事務所衛生基準規則(昭和47年労働省令第43号。以下「事務所則」という。)について所要の改正を行うものである。
※「WHO Housing and health guidelines」(WHO,2018)
2 改正省令の概要
(1)事務所則の一部改正
事務所則第5条第3項において、事業者は、空気調和設備を設けている場合は、労働者を常時就業させる室(以下「室」という。)の気温が「17度以上28度以下」になるように努めなければならないこととされているところ、室の気温の基準を「18度以上28度以下」に改めたこと。
なお、空気調和設備を設けている場合以外であっても、冷暖房器具を使用することなどにより事務所における室の気温は18度以上28度以下になるようにすることが望ましいこと。
(2)施行期日(附則関係)
改正省令は、令和4年4月1日から施行することとしたこと。
第2 関係通達の改正
1 昭和48年3月30日付け基発第188号「金銭登録作業の作業管理について」の別添の2(1)の表中の「17℃以上28℃以下」を「18℃以上28℃以下」に改める。
2 昭和50年2月19日付け基発第94号「引金付工具による手指障害等の予防について」の別添の2(1)の表中の「17℃~28℃」を「18℃以上28℃以下」に改める。