『製造業の挟まれ死亡事故の縮小と事業場の効率的な管理方案研究』報告書公開ー産業保健研究院ー『挟まれ』死亡事故報告272件を分析 2021年3月9、10日 韓国の労災・安全衛生

『挟まれ』て死亡が4年で272件、半分は非日常的な業務で

製造業の事業場で発生した『挟まれ』による死亡事故の多くが、管理・監督が粗雑な週末や、清掃・修理などの非日常的な作業中に起きていることが判った。週末と非日常的な勤務の時も管理・監督を徹底すべきだと指摘される。

安全保健公団の産業安全保健研究院は、2016~2019年の製造業での挟まれ死亡事故に関する『重大災害調査報告書』の272件を分析した結果を公開した。挟まれ事故は製造業で発生した産災死亡事故の約3分の1を占める。

死亡事故のうちの半分を越える146件(54%)が、修理・整備・清掃など『非定型作業』中に発生した。作業方法や順序などが標準化されていない業務で、事故が多く起きていたということだ。具体的な作業状況別に見れば、『稼動中の修理点検時』が62件で最も多く、続いて『作業誘導者の配置と信号体系の不備による事故』(30件)、『保守時の安全措置不良』(27件)の順だった。

週末の土・日曜日に発生した死亡件数が45件で最も多かった。次に金曜日の39件、火曜日の36件の順だった。災害の原因になった施設は、ベルトコンベヤーが18件で最も多く、天井クレーン、リフト車がそれぞれ17件だった。雇用形態では正規職181件、非正規職25件だった。

死亡事故の相当数は防護設備の不設置によるものと分析された。調査対象のうち、防護設備を備えるべき事業場で発生した死亡事故は132件で、設備の不設置による死亡件数が115件、設置ミスによる死亡件数が13件で、防護設備を設置したのに事故が発生した件数は4件に過ぎなかった。

作業中の労働者の安全のためには、安全施設を設置することがそれだけ重要だということだ。2018年12月に泰安火力発電所で発生した下請け労働者・キム・ヨンギュンさんの挟まれ死亡事故も、石炭運搬用のコンベヤー装備に防護設備がキチンと設置されていなかったのが原因だった。

政府は産災死亡事故の予防のための政策樹立と対策作りのために、今回の資料を活用する予定だ。安全保健公団は、「今回の調査で、挟まれ事故が非定型作業で多く起きているということが、統計によって確認された。」「事業主は、生産でない作業をする時も安全管理を徹底する必要がある」とした。

2021年3月9日 京郷新聞 コ・ヒジョン記者

http://news.khan.co.kr/kh_news/khan_art_view.html?artid=202103092122005&code=940702

機械に挟まる悲惨な事態・・9割で『防護装置』がなかった

韓国西部発電の泰安火力の非正規職労働者・キム・ヨンギュンさんが、2018年12月に挟まれて亡くなったベルトコンベヤー事故の現場。/パク・ジョンシク記者

昨年2月に龍仁の製造業の工場で、スリランカ出身の移住労働者Aさんが原料を粉砕機に投入中に、回転翼に挟まれて亡くなった。機械に防護覆や囲いのような防護装置は設置されていなかった。非常停止装置はあったが、Aさんが単独で作業をしていたため、装置を作動できなかった。

Bさんも、ある製造工場でプラスチック製の道路フェンスを作る機械で作業中に、機械の両側の金型に上半身が挟まれて、亡くなった。やはり覆いのような防護装置はなかった。

最近4年間に製造業で発生した『挟まれ』による死亡事故を分析した結果、法的に防護装置を設置しなければならない現場132ヶ所の内、96.9%(128ヶ所)で、防護装置を最初から設置していなかったり間違って設置したために災害が起きたことが分かった。事業主は産災死亡事故に「労働者の不注意」として責任を回避しようとしているが、現場では、最小限の防護装置さえ設置されずに、労働者の命を失わせることが頻繁に発生している。

産業安全保健研究院は9日、『製造業の挟まれ死亡事故の縮小と事業場の効率的な管理方案研究』報告書を公開した。報告書は製造業の現場で、他の業種に比べて挟まれる災害が頻繁に発生していることを考慮して、挟まれ災害を集中的に研究した。2013年から2019年までの7年間での製造業の産災事故死亡者1658人の内、30.6%が挟まれ災害だった。これは同じ期間の全産災死亡事故で、挟まれが11.6%だったのに較べて、4倍に近い高いレベルだ。

報告書は2016年から4年間に製造業で発生した挟まれ産災死亡事故に関連する重大災害調査報告書272件を分析した。この内、現場で産業安全保健法上の防護装置を設置すべき事例が132件だったのに、87.1%の115件で、防護覆いや囲いなどの防護装置が設置されていなかった。防護装置を間違って設置して発生した死亡事故は13件(9.8%)だった。反面、防護装置を設置していたのに死亡事故が発生した件数は4件(3.0%)に過ぎなかった。防護装置が設置されなかった115件の内、92件では、機械の近くへの接近を禁止するといった適切な防護措置がなかったことが、死亡事故の直接の原因になった。

製造業での挟まれ死亡事故は、ベルトコンベヤー(18件)、天井クレーン(17件)、リフト車(17件)などの設備で多く発生した。配合混合器(10件)、産業用ロボット(10件)、射出機(9件)、一般作業用リフト(9件)などが続いた。作業形態別に分析した結果では、272件の内、清掃や点検など日常的な業務を行っている時に発生した死亡事故は47%だったが、整備や検査、修理と交換など、非定型の作業をする時に発生した死亡事故が53%になった。日常的な業務でない作業をする時ほど、安全に関する措置がキチンと行われていないということだ。作業形態別では、『稼動中の修理点検時』の死亡事故が62件で最も多く、『作業誘導員の配置と信号体系の不備による死亡事故』が30件、『保守時の安全措置不良』による死亡事故が27件などだった。

報告書はこのような結果について、「製造業の挟まれ死亡事故を減らすためには、防護装置が整備されていない、修理時に運転が停止されていない、といった根本原因を把握してこれを解決すべきだ」とし、「同時に、機械への接近を制限し、覆いをするなどの防護措置と、点検修理時の電源遮断などの手順も必要だ」と指摘した。

2021年3月10日 ハンギョレ新聞 パク・ジュンヨン記者

http://www.hani.co.kr/arti/society/labor/986122.html