女性は9級、男性は7級? 「制度改善が必要」/韓国の労災・安全衛生2026年07月09日

▲ 資料写真 チョン・ギフン記者

女性が業務上の疾病で生殖機能を失ったのに、生殖機能を失った男性とは異なる障害等級を付与した労働福祉公団の処分が、当事者の異議申し立て手続きによって覆された。男女に同じ障害等級を付与すべきだという趣旨だが、個別に判断するのではなく、性差別的な障害等級判定を防ぐための制度改善が必要だという指摘が出ている。

「半導体労働者の健康と人権守り」(パノリム)によると、労働福祉公団天安支社が、早期卵巣不全による生殖機能障害で障害等級9級の判定を行ったことに、Aさんが不服として審査を請求したところ、同公団の産業災害補償保険審査委員会が、9級の処分が誤りであったとして、直ちに7級に正すという趣旨の決定を行った。

サムソン電子半導体温陽工場で働いていたAさんは、2012年に非ホジキンリンパ腫(血液がん)を発症し、公団に労災を申請した結果、業務上の疾病として認められた。抗ガン治療の後に発生した卵巣不全(40歳以前の卵巣機能喪失)についても労災認定を受け、生殖機能の永久的喪失を理由に障害給付を請求した。

産業災害補償保険法(産災保険法)施行令第53条第1項別表6の障害等級基準を見ると、7級に「両側の精巣を失った人」が含まれているが、卵巣機能喪失については明示的な規定がない。公団天安支社は、2020年11月にA氏に対して障害等級9級と判定した。Aさんは、9級は卵巣の生殖機能喪失を考慮していないとして、障害等級を再算定する必要があると主張し、審査請求を行った。Aさんと同じ早期卵巣不全で9級の判定を受けたLG電子の労働者は、行政訴訟を経て、男性の生殖機能喪失と同様に7級の処分を受けるべきだという趣旨の判決を得ていた。

産業災害補償保険審査委員会は「請求人の場合、両側の精巣を失った場合と同様に生殖機能を完全に失ったと看做すことができるため、両側の精巣を失った場合に準じて障害等級を認めることが妥当である」と判断した。

パノリムは声明を出し、「遅ればせながら、公団の審査請求で性差別的な障害等級処分が是正されたことは幸いだ」としつつ、「また別の被害が生じないよう、関連する労災法令と規則を整備すべきだ」と指摘した。更に「既に、2年前に裁判所が同様の理由で判決を行い、是正したにも拘わらず、公団と雇用労働部は未だに何の制度整備も行っていない。」「肉体労働や男性労働者を中心に作られた障害等級に関する規定は、性平等という普遍的な人権原則に符号するよう改正されるべきだ」と追及した。

2026年7月9日 毎日労働ニュース オ・ゴウン記者

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