アスベスト使用やめるためのより強力な行動促す/Khmer Times, 2025.8.29

概要:(カンボジアの)チェアン・ラ保健相は、アスベストとシリカのがんを含む深刻な健康リスクを理由に、これらの使用中止を呼びかけた。また、国民の意識向上、医療診断の精度向上、及びこれらの物質に対する輸入規制の強化を強く求めた。
保健大臣のチェアン・ラ氏は、がんを含む深刻な健康被害を引き起こし、取り返しのつかない損傷をもたらし、将来の世代に影響を及ぼす可能性のあるアスベストやシリカを含む製品の使用を止めるための緊急措置を求めた。
ラ氏は水曜日、プノンペンで開催されたアスベスト及びシリカ粉じんによるがんの診断と対応強化に関する研修ワークショップの開会式を主宰した際に、この発言を行った。
ラ氏は、アスベスト使用の危険性を強調し、曝露が肺がんやその他の深刻な呼吸器疾患の主要な原因であると指摘した。厳格な予防措置の必要性を訴え、アスベストとシリカは依然として長期的な影響をもたらす「沈黙の殺し屋」であり、患者だけでなくその家族をも壊滅的な打撃にさらしうることを付言した。
彼は、より安全な代替品へのアスベスト含有材料の置換を促し、公衆衛生の向上と治療負担の軽減に向けた省の取り組みを強調した。また、有害なアスベスト製品の輸入と使用を制限する法的枠組みを確立するため、関係省庁との緊密な連携を訴えた。
ラ氏は、すべての関係者に、カンボジアにおける将来のがん症例を予防・削減するため、アスベスト曝露の健康リスクに関する啓発活動を拡大するとともに、2025~2030年国家がん対策計画の効果的な実施強化、医療専門家の正確な診断能力向上を強く促した。
彼は病院に対して、アスベストに関連するがん関連データの収集を強化し、政府機関と連携してアスベスト含有建材の輸入と使用を削減するよう促した。
地方自治体と州当局は、アスベスト含有建材の再利用やリサイクルを控えるよう促すことで、地域レベルでの意識向上を図るよう指示された。
ラ氏は、カンボジアの医師や専門家と知見を共有するオーストラリアの専門家らに対し、またオーストラリア政府の継続的な支援に対し謝意を表明した。
1月に、国土管理・都市計画・建設省は、公衆衛生リスクを防止しカンボジア建設部門の持続的成長を確保するため、アスベストの使用を国家建設資材政策枠組みにおける主要な安全問題として扱うよう提案した。
カンボジアではアスベストが長年使用されてきたが、その健康リスクは理解されていなかった。
同省は、カンボジアではアスベストに代わる建築資材が入手可能となった段階に達していると指摘し、屋根材、断熱材、耐火製品、その他の建築資材に広く使用されているアスベストの影響をより深く理解するため、すべての関係者がさらなる議論に参加するよう促した。

https://www.khmertimeskh.com/501747524/ra-urges-stronger-action-to-stop-asbestos-and-silica-use/

IBAS(アスベスト禁止国査書記局)の9月11日付けの記事「カンボジアにおけるブレークスルー」は、さらに関連した動きも伝えてくれている。
https://ibasecretariat.org/lka-breakthrough-in-cambodia.php

安全センター情報2025年11月号