鉄道労組、『清道列車事故』対策を要求してソウル駅で座り込みに・・・「常礼作業を全面禁止せよ」/韓国の労災・安全衛生2025年8月22日

鉄道労組が22日、慶尚北道清道で起きた列車での死亡事故に関し、根本的な安全対策を作れと要求して、無期限座り込みを始めた。労組は国土交通部に、部署と韓国鉄道公社(KORAIL)、鉄道労組が参加する『(仮称)安全対策協議体』を構成することを提案した。
労組はこの日、ソウル駅前で記者会見を行い、「常礼作業(定義: 列車の運行に支障をきたさない小規模な作業を指す。例えば、線路を歩いて線路に落ちた物体や施設物を点検することなど)がある限り死は避けられない。」「列車運行中に施行される作業を全面禁止しなければならない」と要求した。組合員たちは午前五時からソウル駅で座り込みに入った。
労組は列車運行時間に行う常礼作業のために、今回の事故が起きたと分析した。労組は「2019年の密陽駅事故以後、線路内で行われる喪礼作業はなくなったが、線路周辺でなされる常礼作業はまだ進行中」で、「線路を抜けて歩ける通路さえないのに、『作業をしろ』と人に押し付けている」と話した。彼らは線路周辺など危険地域でないところを点検する作業も、列車が通っていない時間にしたり、列車の運行を止めてしなければならないと話した。
列車の運行時間を避けて作業をするためには、夜間作業に切り替えなければならない。そのためには交代勤務が導入されなければならず、人材も増員されなければならない。人材増員は国土部と企画財政部の承認が必要だ。労組は「尹錫悦政府は『効率化』という名目で鉄道人材を乱切りした」として、公共機関革新ガイドラインによって縮小された鉄道人材1566人を原状回復しろと要求した。
労組は根本的な安全対策を用意するために、国土部とKORAIL、鉄道労組が参加する安全対策協議体を構成しようと、国土部に提案した。また「事故原因を個人の過失にのせいにしてはならない」として、今回の事故調査の過程に労組の参加を保障してくれとも言った。
19日午前10時52分頃、清道郡華陽邑南省?駅から約2.5km離れた斜面線路の付近で、構造物の安全診断作業のために徒歩で移動していた労働者七人の後を走っていたムグンファ号列車に撥ねられ、二人が死亡し五人が重軽傷を負った。死亡者二人を含む労働者六人は、構造物の安全点検専門業者の所属であり、他の一人はKORAILの職員だった。
KORAILが線路に進入した作業者に、列車進入を知らせる無線を送っていないことが確認され『人災』という指摘が出ている。当時、労働者たちは、列車が接近した時に警報を鳴らすアプリケーションが設置された端末機四台を携帯して入ったが、該当アプリがエラーが多く、KORAILが列車接近を無線で知らせたとすれば、惨事を避けられたという可能性が大きい。
2025年8月22日 京郷新聞 タク・ジヨン記者