出勤初日、寒さで３時間後に亡くなった清掃労働者に労災認定／韓国の労災・安全衛生2025年1月8日
ソウルで清掃労働者として働いて、３時間後に倒れ亡くなった労働者が労災認定を受けた。
勤労福祉公団が６日に、清掃労働者Ａさん(死亡当時58)の死を業務上死亡と認定したことが確認された。
Ａさんは2023年11月24日午後７時から、ソウル中区の清掃業者でリサイクルゴミの回収の仕事を始めた。Ａさんは働いて３時間後の午後10時26分に業務中に倒れた。Ａさんは直ぐに病院に運ばれたが、翌日午前１時ごろ死亡した。
遺族はＡさんの死亡が業務上の災害だと主張した。Ａさんの死亡当日の最低気温は氷点下4.4度で、前日より10度以上下がり、体感温度は-9.6度に達した。Ａさんは面接を受けて仕事を始める前に、健康診断と安全教育も受けていなかったことが判った。
Ａさんは作業時間中、走り回りながら重いゴミを車に積む大変な労働をし、寒さを防ぐ防寒装備や厚い服も着ることができなかった。
公団の業務上疾病判定委員会は「故人は面接後の翌日に出勤し、突然の環境変化と同時に夜間勤務、肉体的に大変な仕事、寒冷な環境に伴う温度変化など、加重要因にばく露した。」「このような特性を考慮すると、故人の死亡と業務との相当因果関係を認めることができる」と話した。
Ａさんの遺族を代理したクォン・ドンヒ労務士は「労働時間は短いが、高い強度の業務、寒波など、突発状況にばく露されて発生した心筋梗塞死亡を、労災と認定した積極的な判定」で、「この事件のように、委託業者の清掃労働者は高い強度の業務と寒さへのばく露、夜間勤務など、劣悪な作業環境に従事しているが、事業主の保護措置が不十分なことが多い」と話した。
クォン・ドンヒ労務士は「現在、産業安全保健基準に関する規則には、多量の液体空気・ドライアイスなどを扱う場所、冷蔵庫・製氷庫・低氷庫または冷凍庫などの内部以外には、具体的な寒冷作業場所が規定されていない。」「雇用労働部は冬季に屋外で仕事をするすべての労働者に対する積極的な保護措置と基準を、一日も早く定め、施行しなければならない」と話した。
2025年1月8日 京郷新聞 チョ・ヘラム記者
