警察・消防・郵政公務員は週54.4時間の「過労」 2023年09月05日 韓国の労災・安全衛生

資料写真/チョン・ギフン

警察職・消防職・郵政職の公務員の週当り労働時間は54.4時間で、慢性過労と各種心血管疾患発生の危険に曝されているという実態調査の結果が出た。勤労基準法の労働時間規制に含まれず、長時間労働から抜け出せない公務員の労働環境改善のための議論を始めるべきだという声が本格化している。

韓国労総と共に民主党・労働尊重実践団は4日、国会議員会館で「制服公務員の労働時間の実態把握と改善方案」をテーマに討論会を開催した。

勤労基準法の代わりに国家公務員法の適用を受ける公務員は、週52時間(延長勤労12時間含む)上限制の適用を受けない。一日1時間の延長勤務は手当てを支給されない上に、月最大57時間の延長勤務だけが認められる。長時間労働を誘発する背景に挙げられる。

討論会で発題したイ・ジョンス公認労務士は、警察職662人、消防職627人、郵政職326人など1615人を対象に、6月26日から7月21日までに実施した労働実態調査の結果を発表した。

これら公務員の一週間の平均労働時間は54.4時間だった。職種別では、警察職55.3時間、消防職56.7時間、郵政職47.6時間だった。郵政職は週52時間以内だったが、昼間の勤務時間仲に割り当てられた物量を全て配達しなければならないため、労働時間の圧力と強度が非常に強いと分析された。

消防職は特別警戒勤務の発生で、警察職は土・日の勤務と序列非常勤務で、郵政職は特別繁忙期など、業務が集中する時期がある。このような業務集中時期の一週間の超過勤務時間の平均は32.2時間に達した。週72.2時間、週五日勤務と仮定すると、一日14.44時間働くという計算になる。

イ・ジョンス労務士は、「急激な超過勤務時間の増加は短期過労に該当する可能性があり、この場合、心血管疾患発生の時には公務上災害と認められるレベルの過労と言える。」「日常的に一週間平均52時間を超過する勤務も慢性過労を引き起こし、各種心血管疾患を発生させるおそれがあるという点で深刻だ」と評価した。公務員の健康権の保護のために、定期的な実態調査と労働時間短縮、適正人材の補充などの対策が必要だと提案した。

韓国労総は改善策作りを始める。キム・ドンミョン委員長は挨拶で、「民間部門での労働時間短縮の流れに合わせて、公職社会の長時間勤務の実態について関心を持ち、改善策を作ることに力を入れる」と話した。

2023年9月5日 毎日労働ニュース チェ・ジョンナム記者

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