金属労組「職業性がんを放置するポスコ・政府」 2023年08月09日 韓国の労災・安全衛生
金属労組は8日、国会の疎通館で正義党のイ・ウンジュ議員と一緒に記者会見を行い、労働者の職業性がんによる死亡に対するポスコの謝罪と、雇用労働部の特別勤労監督を追求した。
労組のソン・ドクホン労働安全保健委員長は「一所懸命に働いただけなのに、なぜ苦しまなければならないのか。」「具合が悪ければ、きちんと、早く治療を受けるようにし、作業環境を改善して職業性がんの危険物質から労働者を保護し、現在行われている勤労福祉公団のポスコの疫学調査に、労働者を参加させろ」と強調した。
ポスコに正規職として入社し、分社の過程で下請け労働者になったキム・テハクさんを始めとする労働者が、職業性のがんで死亡する事件が続いた。キム・テハクさんは労災申請から635日かかって労災を承認されたが、半月目に亡くなり残念さが増した。ポスコにはキム・テハクさんのように、職業性疾病で労災承認を待つ労働者が概算で30人余りいる。
パノリムのイ・ガンサン常任活動家は「ファン・ユミさんのような、サムソン半導体職業性がんの被害者と重なる。」「ポスコの煙突は、依然として粒子状物質とクロム・マンガン・ナフタレン・亜鉛・フェノールのような発がん有害物質を排出し、近隣住民でもがんに罹るのに、工場内部は極めて深刻だ」と批判した。
イ・ウンジュ議員は「2021年に国会は、異例の措置でポスコに蔓延した労災を改善するための聴聞会を行ったが、現在、労災判定を待っているポスコの労働者が30人という規模が物語るように、変わったことは何もない。」「労災解決の要求に背を向ける醜悪さは、環境・社会・支配構造(ESG)経営という包装紙では絶対隠されない」と指摘した。
2023年8月9日 毎日労働ニュース イ・ジェ記者
http://www.labortoday.co.kr/news/articleView.html?idxno=216669