建設労組「建設労働者の死亡者増加は政府の労組弾圧結果」 2023年07月27日 韓国の労災・安全衛生

ソウルのあるマンション工事現場の建設労働者たち/民衆の声

今年の第2四半期に建設現場で63人が死亡したという国土交通部の調査結果が出た。前年同期比で11人増加した人数だ。民主労総・建設労組は「結局、労働組合弾圧の結果」とし、尹錫悦政府の労組弾圧によって熟練工が居場所を失い、安全よりは無理な速度競争だけを展開する建設会社を放置したためだと指摘した。

建設労組は26日に立場を表明し、着工面積は急減したのに建設会社の数は減っていない現実から指摘した。建設会社が乱立し、『無限利潤競争』が繰り広げられているということだ。今年の4月現在、総合・専門建設会社の数は8万9271社で、2020年に比べて1万社以上増えた。これは5万店にも及ばないコンビニの店舗数より多い。

建設労組は「減ったパイから利潤をより多く出さなければならない建設会社が、最後に選択するのは『不法請負』と無理な『速度競争』になる。多段階下請けの末端にある建設労働者に残るのは『賃金不払い』と『産業災害』」で、「不法請負によって未登録移住労働者の立場の不安定性を利用し、超搾取状態に追い込まれた長時間・重労働で『無条件的な殺人労働』を始めることになった結果だ」と批判した。

建設労組は「労働組合は、自主運営する技能学校と、『指導員制度』等で熟練工の養成を行っている。賃金団体協約と直接雇用によって(不法請負人による)中間請負をなくし、職業的な展望を見付けられる雇用を作っている。」「一方、国土部長官と大統領の舌先から始まった労働組合弾圧は、熟練工の居場所を失わせ、堅実施工どころか、物量だけが重視される不良施工を生んでいる」と指摘した。

建設労組は「このような環境で、建設会社はなんとか利潤を残すために、労働者の権利と堅実施工を主張する労働組合員より、『時間だけを守ってサッサと終える』労働者を好んでいる。」「政府当局がなすべきことは、建設技能人等級制と技能学校による熟練工の養成、適正工期の遵守、労組弾圧の中止だ」と強調した。

2023年7月27日 民衆の声 ナム・ソヨン記者

https://www.vop.co.kr/A00001637350.html